にんにく食べてもキスがしたい！【東リベ】 (ページ1)

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『りーーーんどうくーーん！！！』

「ストップ、今日の昼どこ行ってたんだっけ？」

『イザナ会長と、中華街へ！』

「絶対食ってるよな、帰れ」

『えぇ？別に、変なもの食べてないよ！！』

これは、私と竜胆くんの唇攻防戦の様子だ

嘘みたいに平和な日々で、毎日のように繰り広げられる日常を覗ける、そんなお話。

「何食ったか言ってみ？」

『穴場にある、ラーメン屋さんのラーチャンギョウザ！』

「店名は」

『横浜家系』

「歯磨いて来い」

こんな、こんな寂しいことがあってたまるか！！！

『やだ！いましたい！！』

「せめて水5杯ぐらい飲んでこい」

『くそぅ……今回はあたしの負けでいいよ』

うん、今回ぐらいはね。
竜胆くん今日は夜に仕事だっていってたから、行く前にイチャイチャする時間が欲しかっただけだったが仕方あるまい

『はい、いってらっしゃいのちゅーは？』

「はいはい、おいで。」

『んふ、やった！』

「笑い方どうにかなんねえ？」

片眉を下げた彼の瞳に映る私は、どういう顔をしてるんだろう。

彼の手つきと言えば、壊れ物……たとえば、ガラス細工みたいに精巧なものを触るように優しい。

その瞳も、まるで自分の赤ちゃん見てるお母さんみたいな雰囲気があるのだ。

『いってらっしゃい、今日も大好き！』

「ん、行ってくる。いい子で待ってろよ」

『はぁい』

こうして彼を玄関から見送るまでがワンセットだ

あ、自己紹介が遅れました。

私、先ほどから出てきている竜胆くんとお付き合いしている者です。名前をAと言います。

好きな物は竜胆くんと、竜胆くんと一緒に過ごす時間、それにキスをしたりするときの彼。それと忘れちゃあいけないアブラマシマシのお料理です。

竜胆くんと言うのは、私の恋人。

灰谷竜胆という名前で、今はお兄さんと一緒にクラブを経営してるのだとか。

よく酔っ払いながら「イェ☆」とか言ってるので、多分竜胆くんはほとんど何もしていないと思います。きっとしっかりしたお兄さんの元で自由にのびのびやっているんだと、思っていました。

そしてもうひとつの好きな物というのが、胃にガツンと来るもの。豚骨ラーメンとか、揚げ物とか、酒とか。

竜胆くんが仕事に行っているときの夜は、1人で動画サイトを散歩しながら酒とつまみをドカ食いしています。

『よっし今日も明司兄妹の動画見ながら小顔ローラーやるか！』

竜胆くんとの出会いや私のお仕事なんかは、おいおい紹介します。

このお話は、私と竜胆くんとのキスするしない戦争のお話です！