アナタは太陽【ヒロアカ】 (ページ5)

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『♪～～～～～！！』

いつにも増してご機嫌な水野A。

登校する足取りは有り得ないぐらい軽く、数多くいる友人に何回も「今日はいつもより機嫌いいなぁ！」だなんて言われていた。

それもそのはず、3日前から今日にかけてテストの返却が行われていたのだが、かなり好成績を修めたのだから。

『炎司くんにね、テストで2教科も勝ったんだよ〜！』

轟「俺に言うな」

『えへへ、だってもう嬉しくって！！！』

轟「俺が教えた所はどうだったんだ？」

『かなり良かった、けど、炎司くんには負けました』

轟「だろうな、俺は満点だ」

この時期になって、炎司くんとはクラスで1番話すようになっていたと思う。それは私が話したくてたくさん話題を振っていたからっていうのもある。

『ね、合宿の買い物いこーよ！！！』

轟「何か足りないものでもあるのか？」

『んー、まだ確認出来てないから分からないけど、いい点取れたお礼に！何かプレゼントを！』

轟「プレゼント？」

『炎司くんのしたことない楽しいことをお教えしましょう！』

轟「したことない楽しいこと……？」

『ど？』

轟「分かった、いいだろう。」

こんな感じで、私の一方的な押せ押せにより出掛けることが増えていった。

それに対して炎司くんも、特に嫌な顔はしなかった。

2人だけで出掛ける機会が増えて、昼休みに同じ場所で昼食をとったり放課後に特訓に付き合ってもらったりと一緒に過ごす時間が目に見えて増えた。

雄英高校に入学した当初から、私と彼はクラスでの順位が上の方だったお陰でひとくくりにされる事が多かった。

ただ最近は、少しだけ違うような感じ

「おーおー轟！オマエ、水野さんと付き合ってるってマジ！」

轟「付き合ってはいない、それにそういう言い方は彼女に失礼だ。」

「てことは、轟的には水野さんとはそういう感じなのね？！」

轟「………さぁな。」

彼の友人と話す表情は明るくて優しく、はじめて見たときの怖さは感じられないほど年相応の会話だった。

それをまだ、彼女は知らない。

夏休みに入れば、ヒーロー科では強化合宿が行われた。

そして夏休みの終わる頃には、生徒たちは職場体験の受け入れ先を決めるアンケートに答える。

『炎司くん事務所同じだね！！』

轟「そうなのか」

『うん！宜しくね！』

体育祭で優秀な成績を修めた水野と、体育祭で1位を取った轟の元にはたくさんのスカウトの声が届いていた。

2人は、その中でも高順位のヒーローの元で職場体験を行うらしい。