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『うーーーん、大分早起きしちゃったから走るか。』
日が昇りきってもいないそんな時間、慣れない雄英高校での生活のせいであまりよく眠ることが出来なかった。
「お、」
『ん？』
「おはようございます、朝早いんスね」
『うん、君こそ』
昨晩は雄英高校の教師寮の空き部屋に泊まらせてもらい、今は外へ出てきた。万が一のために書き置きをしているから特に騒がせることは無いだろうとまずはのんびり外を散策していた。
朝日がのぼりきった頃、人影に気が付いて声を上げればそれは炎司くんの末子だった。
焦凍「話してもいいですか」
『なんの？』
焦凍「ちょっと、聞きたいことがあって」
こういう、ハッキリ言わないところがパパにそっくりで、蒼い瞳が綺麗でつい見惚れそうになってしまう。
この子は炎司くんではないのに。
焦凍「親父……エンデヴァーとはどういう関係なんですか」
『えっ』
焦凍「この前の配信、見てて。
それだけじゃねえ、アイツが貴方のことを名前で呼んでいるのも、貴方の見た感じの年齢じゃ買えないような時に出ていたグッズも持っていて、不思議なんです」
『え、あぁ、うーーーん』
焦凍「荼毘のあの告発を見てから、エンデヴァーの信頼は地に落ちた。
アレを見ても貴方は以前のようにずっとエンデヴァーのファンを公言していて、アイツと親しいのが分からない。
何処で会ってどんな関係で、アイツのことをどう思ってんのか聞きてえ、です。」
『しょーとくんって、結構わたしのこと好きだったりする？』
話を聞いてみれば、私のことを知らなければ出てこなような質問もあったりして、面白くなって聞いたら顔を顰めてしまった。
焦凍「俺は、貴方のことが好きです。ファンとして。
貴方がエンデヴァーを好きなように俺も貴方が好きです。
前は、緑谷とか爆豪とか、それに親父もいたからいえなかったけど……」
『そっか、嬉しい！』
真っ直ぐ口から出た言葉は、嘘偽りのない私の純粋な気持ちで。
焦凍「前の配信でも秘密って言ってたから、年齢は聞かないようにしたかった。でも、貴方のことをもっと知りたくて、今はそれ以上に貴方と親父がどうして親しいのか、知りたいです。」
俯きがちに話す彼は、イメージしていた雰囲気とはだいぶ違うみたいだ。
『聞いたら後悔するから、言わない。』
焦凍「自分から聞いといて後悔なんてしません」
『そんなに気になるならエンデヴァーに聞けば？』
焦凍「貴方からは教えてくれないんですか。」
『そういうこと』
『ちなみに歳はエンデヴァーと同じ、それだけ教えてあげる』
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作者名：HAL | 作成日時：2023年12月29日 7時
