アナタは太陽【ヒロアカ】 (ページ27)

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「……おいA！何だこれは！！」

用を足したのかまだなのかは分からないが、エンデヴァーが大声で私を呼んだ。そんな大声じゃなくても聞こえてるわ。

『え、何……ってちょっと！炎司くんもしかしてトイレの隣あけたでしょ！？！』

バタバタと忙しなく、周りの家への騒音を気にすることもできずに彼のいるであろう部屋へ向かった。

炎司「何なんだあれは」

炎司くんが間違えて開けた部屋というのが、私の配信活動を行う部屋だった。

活動者としての私は当然のようにエンデヴァーの強化オタクをしていて、彼のグッズは全部持っていると言っても過言ではなかった。

それに、つい最近運良く届いたばかりのグッズがあったのを発見されてしまった。

『あれは、見ての通りエンデヴァーの等身大アクリルパネル』

炎司「何であんな物を」

『仕事が減ってたから、自分で動画撮って投稿したりしてたの。いいでしょ別に。』

炎司「本物がいるだろうが」

『やめてそういうこというの！！！違うのこれとそれとは！』

炎司「何だあれは」

『何って、え、どれ？』

君が悪そうに部屋の中にある少し異質な表紙の雑誌を手に取った。めっちゃくちゃ怒っているような

炎司「俺のファンなんじゃないのか、何でオールマイトが表紙の雑誌を一番上に飾っているんだ。」

と。

『あ！！！やめて、これだけは。本当にダメ。』

炎司「何故これを一番上に飾っているんだ」

『これは、エンデヴァーが初めてインタビューに答えたやつだから……これだけは、ダメ。』

段々小さくなる声と、折り目やシワが付かないように大事に雑誌を抱える私を見て、エンデヴァーは申し訳なさそうに謝った。

「すまない。」

『いいよ、いいけど。なんか、炎司くんにエンデヴァーの話するのも変だ。ごめんね。』

「それもそうかもしれんな。よし、準備をしろ、雄英に行くぞ」

『はぁ！？それも今日なの！？』

「時間が無いんだ、分かるだろ。
それに雄英に避難している民間人にも顔を見せておく必要があるだろ」

『そう、だけどさーー。待ってて、着替えてメイクするから。』

「化粧は要らんだろ」

『いる！』

「無くても十分だと思うんだが」

『ハァ〜〜〜、ファンサありがとうね
もう何処も触らないで開けないで待っててね』

「分かった」

いそいそと準備を進め、相応しそうなメイクや服を探す。

もう洋服を選ぶのも面倒だし、この際スーツで良いだろうか。

「学生たちは圧縮訓練をしているから、その様子も覗いて行くか？」

と、その言葉でヒーロースーツで行くことを決めた。