アナタは太陽【ヒロアカ】 (ページ21)

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『こんにちは〜会議室ここで、合って……ますか？』

最終決戦前、まだ極秘で会議が行われていたときのこと。

ある1人のアイドルが会議をするという施設を訪れていた。
そのアイドルというのも、この前エンデヴァーとホークスの話していた人物……轟炎司の元恋人だった。

『あ、あ！アナタ、ホークスさんですね！』

「ん？あ！そういう貴方はエンデヴァーさんの！」

『はい！ガチオタです！！』

「じゃなくて、元カノでしょ？」

と、耳打ちをするように"元カノ"という部分だけ小声で、彼女とホークスにだけ聞こえるボリュームで呟いた。

『それ、誰から聞いたの』

「エンデヴァーさん、ス」

『あーーー、炎司…エンデヴァーからならしょうがないか。』

「名前で呼ばないんスか？」

『うん、まあ……別にね。もう他人だもの。』

ふーん、ってそっちから聞いてきたのに興味のないように言うのが不思議だった。

『で、会議室はここで合ってますか？』

「はい、合ってますよ」

『良かったです。はい、会議に参加しに来ました。呼ばれたので。』

「あー来た来た、A、こっち。」

『お兄ちゃん！じゃホークスくん、またね』

「はい、また。」

呼ばれた場所には、大分出世した兄がいた。といっても、私には兄から声が掛かったわけだしいなくては困るのだが。

『お兄ちゃん、ホークスくんってどんな人？』

「ホークス？あぁ、分からないよな。
掴みどころは無いが、公安直属のプロヒーローだ。信用していい。」

『うん、信用していいっていうのは分かるんだけどさ。
で、なんだっけ、最終決戦？』

「そう。まだここに居るヒーローだけにしか声を掛けていない。
個性を取られたラグドールに公安のホークス、あとは警察から俺と塚内くん。後はお前だ。」

『ん、そっか。私でも力になれそう？
免許取ってからもう何十年も経ってるけどさ』

「構わないよ。じゃあ、面子も揃ったわけだし会議を始める。集まってくれ。」

兄から告げられた話は、思っていたより難しく深刻なものだった。
頭を使うのが最近は疲れるんだ、そろそろ歳なのかもしれない。

『ってことは、現在信用のおけるヒーローとヴィラン、そしてそれに準ずる組織に所属しているヒーローを炙り出すところまで終わってるのよね。』

「あぁ、ただ内通者がいる場合もあるんだ。
というか、雄英内に確実にいるんだ。しかしそれが誰かはまだ分かっていない。
ってことで今回はこうして少数を集めて話を先にしておきたかった。」

それから大体2ヶ月後のこと、雄英高校に所属する生徒の1人が内通者だということが知らされた。