アナタは太陽【ヒロアカ】 (ページ15)

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『炎司くん！！雄英高校ミスコンテスト覇者の彼氏になった気分はどうだい！！！』

親友のおかげで、見事1年生ながらミスコン優勝を果たした私、クラスメイトと共に表彰式を見に来ていた彼にふざけてそんなことを行ってみる。

轟「いい気分だな」

『もっと言っていいからね！！』

そう、簡単に言えばハイになっていた。

轟「水野こそ、心の準備をしておいて方がいいんじゃないか？」

『どして？』

轟「俺はナンバーワンヒーローになる男だからな」

自信満々にいう姿が、とてもカッコよかった。

「なんか今のプロポーズみたいね」

「だな」

『え、えっ！！！？！？！そうなの！？』

轟「……あまりそこまでは考えてなかった」

なんて、変に喜んだり落ち込んだり、私たちが恋人として過ごす時間はそれはもう素敵な時間だった。

以前と変わらないといったら変わらないけど、明らかに変わったのが出かけるときに手を繋いで歩くこと。

恥ずかしいけど嬉しくて、繋がれた手を見る度に付き合ってるんだって実感する。

付き合ってから1ヶ月後、初めてのキスをした。

それは私の家で勉強を教えて貰ってるときだった。

冬休みに入る前の期末テスト、絶対に落とせないけど好き合う男女がひとつ屋根の下にいたらそれはもうそういう雰囲気にもなるわけだ。

初めてのキスは、オレンジジュースとコーヒーが混ざったなんとも形容しがたい味だった。

顔を顰めた私を見て、彼はいちご味の飴を口に入れて再度唇を重ねた。

2回目のキスは、甘酸っぱいいちご味。

『これ以上は、やめよ。私たち止まれなくなっちゃう』

心の奥ではまだ、もっとしたいと思ってた。

けどそんなものに現を抜かしてテストの点数が下がったなんてことになったら、笑い事では済まないのだ。

『とりあえず、テスト終わるまではおあずけね！』

その日が、インターン前最後のデートになった。

*

そして、炎司くんと付き合ってから2か月が経とうとしている。

インターン中、今回もまた同じ受け入れ先でただ授業を受けているときよりも一緒にいる時間が長くなった。

だからと言って手を抜くなんてことはありえないけど、前回の職場体験よりももっともっと頑張れるような気がしていた。

私たちの期末テストの結果は、前回までに引き続いてかなり好成績だった。

炎司くんはやっぱり学年1位の成績で、私はケアレスミスが無ければもっと上位に食い込めたのに、って感じだった。

『炎司くんはすごいね！』

いつからか、それが私の口ぐせになっていたような気がする。