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「にしても、ひとり親って大変じゃねえ?」
『うーん、まあ大変なんだけど修二くんも千冬も手伝いに来てくれるし、女手が必要なときは柚葉ちゃんもルナとマナも来てくれるから。』
「強くなっちまったなぁ、A?」
『うん!だって今は、敦の分も私があの子を守らなきゃ。』
「お母さんってすげぇんだなぁ……」
『そうだよ?それにもうすぐ、パパのことちゃんと説明しなくちゃいけないから。
それを説明したときに、もう口聞いてくれなくなっちゃうんじゃ、って思うと怖いんだ。』
「Aなら大丈夫。あっくんもきっとそう思ってるハズだ!
俺は代わりにはなれないけど、これでもアイツのことは実の子どもみてえに思ってんだぜ?」
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「なぁ、半間くんってAちゃんのこと好きなの?」
「あー、まあな。」
「プロポーズとかしねえの?そろそろ良いと思うよ俺」
「しねえよ、Aちゃんの目ン中に俺は写ってねえし。」
「そういうの気にするんだ、意外。」
「初恋は実らねえって言うだろ?」
___________
「らくがきのおじちゃん!おすなしよ!」
「おー、するかァ」
『あの修二くんが砂場遊びって、何か変な感じ』
「分かるわ、似合わねえよな。デカいし」
「なぁAそろそろ時間じゃねえ?」
子どもが修二くんを連れて砂場に行ってから早30分、そろそろ家に帰る時間だ。
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私はね、貴方のことはどうにも忘れられないから、貴方が生きた証を残すためにも今を生きることにしたよ。
"「他にも、名前考えてんだ。」"
今でも目を瞑れば容易に思い出せるあの映像、清々しい顔してこんな名前がいいな、って言ってたよね。
"「お日さまみたいに明るくて、俺らの育ってきた道とは無縁なままのびのび育ってほしい。」"
なんの因果か、あなたと同じ日に産まれた、私と敦の子ども。
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"「名前は_____」"
『大洋、帰るよ!』
「ままだ!はぁーい!」
"「たくさんの愛を注いで、育ててやるんだ。」"
"「俺とAの子どもだもん、絶対大丈夫だよ」"
『(うん、流石は敦だ。
私には千冬や一虎くん、修二くんがいて、柴オーナーだって手を貸してくれる。
貴方の言う通り、私は大丈夫みたいだよ。)』
『(きっと貴方は私に、幸せになってほしいって思ってるよね。
本当は、今すぐにでも逢いに逝きたいけれど、そうしたらあの子が泣いてしまうから。
だから、もう少しだけこっちを満喫してから貴方の元へいくね。)』
-おしまい-
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晴(プロフ) - ぼほほさん» たくさんのコメントありがとうございます〜!!あっくんはきっと一途で真っ直ぐな男の子なのでこんな結末になってごめんの気持ちですがそう言って貰えて嬉しいです!!!!ありがとうございます!!!!!!! (11月15日 22時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - (続きです)文章の間隔とかが私的に読みやすい間隔でぐんぐん読めました!これからも頑張ってください! (11月15日 15時) (レス) id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - はじめまして!今まで陰ながら応援していました。『実らない恋』お疲れ様です。最高でした…。敦くんとの夢小説は初めて読みましたが、ハマってしまいました………HALさんの一途な敦くん完全に惚れました😭(長くて入らないので次行きます) (11月15日 15時) (レス) @page49 id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HAL | 作成日時:2023年10月17日 4時