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それから数ヶ月


梵天、と呼ばれていた組織はほぼ壊滅したと聞いた。

いつかの九井さんは噂では海外に飛んでいるという。
そしていつかの三途春千夜、という女性みたいな顔立ちの人は、つい先日死亡していたとのニュースがあった。


蘭さんに竜胆さんは逮捕され、他の幹部たちもぞろぞろ逮捕されたリストに名を連ねて行った。

けれども、まだ反社会的勢力が根絶されることは無かった。



半間「またこんなニュース見てやがる、体に悪ぃだろ?」

『あー、うん。そだよね…』



私のお腹もだいぶ目立つようになってきた頃、修二くんが引っ越す前の私の家にやってきた。

直人くんから詳しい事情を聞いたところ、彼は警察組織と司法取引をしたらしい。


修二くんは梵天について多くの情報を持っていて、その情報があったおかげで一気に起訴まで追い込めたのだとか。

執行猶予付きの実刑になったらしいが執行猶予の方が期間が長く、彼の監視も兼ねて私の身の回りの世話をしてくれるらしい。


『あ、敦のヘアピン発掘。』

まさか前住んでいた家の小物入れから見つかるなんて、思ってもいなかった。


半間「付けてやろうか?」

『いーの?』

半間「アイツみてえに上手くはできないけどな」


前の家にも、彼との思い出はやっぱりたくさん残っていた。

テレビをつけてニュースを見ていても、その内容は"梵天"やら"天気"やら、私たちの友人が亡くなったニュースなんてどこの局でも流れないし誰も興味が無いみたい。

半間「晩メシ、何がいい?」

『あったかいおうどん』

半間「はいはい」

修二くんは今でこそこんなにライトに接してくれているけれど、敦との話を聞いた時はそれこそ度肝を抜かれた。

まさか敦が私の以前使っていた携帯を利用して修二くんと接触するだなんて、まるで想像もつかないじゃない。ねえ?


半間「予定日、いつだっけ?」

『12月1日、あと1週間しかないの』

半間「出産、誰も立ち会わなくていーの?」

『うん、ひとりで大丈夫。』


数ヶ月前のことが嘘のような、そんな会話もした。


私は結局難産らしく、11/30に破水しそこから近くの病院へ入院していた。地獄のような陣痛にほとんど泣きながら過ごして、眠れないまま丸一日を終えた頃のこと。



「お母さん頑張れ、もう少しです!」


12月2日、深夜2:30 元気な男の子が生まれた。






『は、はは……ようやく会えたねぇ…』

その子は、パパとそっくりな赤毛で、思わず彼を思い出してしまう。






『愛してるよ、ママもパパも、あなたに会いたかったの。』

新たな生命が、ひとつ産まれた。

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(プロフ) - ぼほほさん» たくさんのコメントありがとうございます〜!!あっくんはきっと一途で真っ直ぐな男の子なのでこんな結末になってごめんの気持ちですがそう言って貰えて嬉しいです!!!!ありがとうございます!!!!!!! (11月15日 22時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - (続きです)文章の間隔とかが私的に読みやすい間隔でぐんぐん読めました!これからも頑張ってください! (11月15日 15時) (レス) id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - はじめまして!今まで陰ながら応援していました。『実らない恋』お疲れ様です。最高でした…。敦くんとの夢小説は初めて読みましたが、ハマってしまいました………HALさんの一途な敦くん完全に惚れました😭(長くて入らないので次行きます) (11月15日 15時) (レス) @page49 id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HAL | 作成日時:2023年10月17日 4時

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