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『ッ、……っ!!!』


"「俺とAの子どもの名前、俺ずっと考えてんだよ……
どうせ見せんだったらさ、ちゃんとここまでアイツに見せろよな。」"

その時の彼は、今まで見た、どんなときよりも満足そうな顔をしていた。

"「おれ、Aの名前の響き、すっげえ好きだから似せてえんだ。
でもそれが嫌なら、他にも色々考えてんだぜ。例えば_____とか、どう?」"


『言わないで、そんな最期みたいなこと。ね、やだよ……』


だって、今日このまま家に帰ってベッドに潜り込んでさ、そして朝を迎えたらまた貴方が優しい笑顔で"おはよう"と言ってくれるんだって信じたいの。


"「A、大好きだよ……ずっと、ずっとだ。ほんとに、愛してる。」"

"「ありがとう。」"


破裂音が響いて彼の体が微動だにしなくなった。

しかしそんなときだった、私たちが縛られているフロアの扉が勢いよく開いた。


「全員動くな!!!!灰谷蘭、灰谷竜胆両名を千堂敦殺害、半間修二への暴行の現行犯で逮捕する!!!」


『……』

警察が乗り込んできたみたいだった。

「Aっ!!!!」

「Aちゃんッ!」


『ち、ふゆ……かずとら、くん。』


松野「今解くからっ、もう大丈夫だか、ら………」

『何も……何も大丈夫じゃないッ』

羽宮「……2人とも、どうかしたのか?」

一斉に逮捕されていった梵天の構成員と、警察病院に運ばれることになった修二くん。この場には私と助けに入った千冬、一虎くんの三人だけが残った。

そして、蘭さんが嫌々見せたプレイヤーは落とした拍子に一時停止ボタンが押されてしまったのか、彼が息絶えた場面が映し出されている。


松野「……見るな、A。」

『もう遅いよ、私は全部見たから。』

羽宮「とりあえず体調が心配だ。Aちゃん、1回病院行こう。」

大した怪我もしていないけれど、あっという間に一件落着みたい。
私たち3人は救急車に乗り近くの病院まで向かった、そこには修二くんもいると言う。



松野「半間がな、定期報告…みたいな感じで連絡くれてたんだ。俺のとこに。」

『へ』

松野「基本Aと離れるつもりが無かったから、今回みたいに定期的に報告が出来なくなったらそれは誰かに拉致されたか死んだ時だって言ってた。
けど、アイツのGPSがまだ生きてたから、助けに行けたよ。」

『そっか…修二くんには感謝しなきゃね』


どこか上の空で、直人くんたち警察が踏み込んできた理由を聞いていた。
霊安室(あんな所)なんて、もうごめんだって言うのに。身元を確認するために、どうしても、行かなくちゃいけないんだって。

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(プロフ) - ぼほほさん» たくさんのコメントありがとうございます〜!!あっくんはきっと一途で真っ直ぐな男の子なのでこんな結末になってごめんの気持ちですがそう言って貰えて嬉しいです!!!!ありがとうございます!!!!!!! (11月15日 22時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - (続きです)文章の間隔とかが私的に読みやすい間隔でぐんぐん読めました!これからも頑張ってください! (11月15日 15時) (レス) id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - はじめまして!今まで陰ながら応援していました。『実らない恋』お疲れ様です。最高でした…。敦くんとの夢小説は初めて読みましたが、ハマってしまいました………HALさんの一途な敦くん完全に惚れました😭(長くて入らないので次行きます) (11月15日 15時) (レス) @page49 id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HAL | 作成日時:2023年10月17日 4時

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