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「俺の、せいだったんだ。
ごめんなA、こんなことになるはずじゃ、無かったのに。

俺がお前のことを、命をかけて守るって誓ったはずなのにさ……それなのに、俺は弱いから…俺の命よりも大切なヒトを守ることすら出来なかった。

でももう大丈夫だから。


ごめん、ごめんな…」


意識のない彼女を抱きながら、心音を確かめるかのように、ぎゅっと力強く抱き締めた。



『……』

「愛してるよ、A」


好き、大好き、愛してる。
彼女からのそんな言葉はもう聞けないのだと悟った様子の彼は寂しそうに、そして名残惜しそうに彼女の唇にキスをした。





「もう時間はねえぞ。」

「あぁ、分かってるよ。後は頼む。」


まだ眠っているAを長身の男に預けて、ボロボロの彼は地面へと座り込んだ。


「俺はAとは行けない」

「だろうな。」

「もし子どもが産まれたら、頼むよ。」

「俺に頼むことじゃねえだろ」

「お前なら、Aのこと守ってくれんだろ。」

「Aちゃんと約束しちまったからな」

「はは、何年前の話してんだよ」

「その約束に縋ったのはそっちだろ?」


夕日がすっかり沈んだ暗い路地裏で、3人は息を潜めていた。

と言っても、そのうちの一人はボロボロでもうこれ以上動けるような体ではない。それに一人は身重で、さらには眠っている。



ボロボロの彼は逃げることを諦め、悔しそうに2人を見送った。2人の姿が見えなくなってから、ようやく瞳から大粒の涙が大量に流れ出した。

それから程なくして、先程もいたような廃ビルへと連れ戻される。


_____________


30分ほど前


竜胆「チッ、やられた!!」

蘭「どうせ腱切ってんだ、男の方は遠くまで逃げれねえよ」


何故か突然訳も分からず意識を手放した2人は、外から入ってきた部下に呼ばれて目が覚めた。


蘭「とびっきり楽しい遊びをしよう、鬼ごっこだ。」


そう呟いてパソコンを立ち上げる兄の顔は、まるで悪魔のようだったと思う。

それからそんなに時間もかからないで千堂敦を見つけ、捕らえた。



しかし誰かの手を借りたのか、どうしても三輪Aの方は見つけられなかった。



竜胆「兄貴はさ、何でそんなにあの子にご執心なん?」

蘭「だって可愛くね?」

竜胆「それだけじゃねえだろ」

蘭「まあな。
ま、それはまた今度気が向いたら話すわ」

竜胆「それ話さねえやつ。」



自分たちが道を踏み外しているのは今に始まったことでは無い。

けれど、今回のように下準備や実際の拉致から拷問までの全てを自分の手で行う、というのは灰谷蘭にとっては初めてのことだった(と思う)


尚更、不思議だったのだ。

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(プロフ) - ぼほほさん» たくさんのコメントありがとうございます〜!!あっくんはきっと一途で真っ直ぐな男の子なのでこんな結末になってごめんの気持ちですがそう言って貰えて嬉しいです!!!!ありがとうございます!!!!!!! (11月15日 22時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - (続きです)文章の間隔とかが私的に読みやすい間隔でぐんぐん読めました!これからも頑張ってください! (11月15日 15時) (レス) id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - はじめまして!今まで陰ながら応援していました。『実らない恋』お疲れ様です。最高でした…。敦くんとの夢小説は初めて読みましたが、ハマってしまいました………HALさんの一途な敦くん完全に惚れました😭(長くて入らないので次行きます) (11月15日 15時) (レス) @page49 id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HAL | 作成日時:2023年10月17日 4時

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