211 ページ31
松野「で、話ってのは……」
直人「まず初めに、タケミチくんが亡くなった時の状況から整理します。
Aさんの言っていた情報と僕のツテを使って分かったことですが、あの時タケミチくんは梵天の首領である佐野万次郎に会っていたようです。」
『うん、そうだろうね。
そうじゃなきゃ2人が落ちてきた理由が説明できない。』
直人「で、どうしてタケミチくんが我々警察でもしっぽを掴めない梵天の、それもトップと会えたのかを考えてみました。」
そんな直人くんの言葉に、一虎くんのピアスがリン、と鳴った。彼はバツが悪そうに頭を下げている。
羽宮「あぁ……俺のせいだよ。」
『前に聞いたのと同じですか?』
直人「いえ、少し追加されますよ。」
『と、いうと?』
直人「羽宮くん。貴方、梵天を探るというときにタケミチくんの周りも使いましたよね?」
松野「は?どういうこと?」
羽宮「……俺は別に頼んじゃいねえよ。
ただ、マイキーが作りたかった時代はこんなクソみたいなもんじゃなくて、アイツが何を考えてんのかを知りたいって利害が一致しただけだ。
それにアイツはアイツで、自分の意思で周りに協力を仰いでた。」
一虎くんのその言葉に、なんとなく蘇ってきた記憶がひとつあった。
2ヶ月ぐらい前、私も外の仕事で大詰めの作業が多くて帰りが遅くなることがあったときのこと。
とある日、私が帰宅した時に敦が何やら電話で話していた。
私の帰宅に気がついて直ぐに電話を切ったみたいだからその内容はよく分からなかったけれど、今考えるととっても不自然だった。
『もしかして、』
私は3人に許可を取って、心当たりのある人物に電話をかけた。
その彼は3コール目ですぐに電話に出てくれた。
「もしもし、どうしたの?」
『タクヤ、聞きたいことがあるの。』
「何?」
『……タケミチ、何が危険なことに首突っ込んでなかった?』
「…んー、それはどういう感じの?」
『武道だけじゃない、敦もタクヤも……溝中のみんなにも言っといてって……前に、言ってたよね。
あれ、梵天の話だったんじゃないの』
「……そこまで分かってたか。」
もう隠せないや、って言ってタクヤは自分たちが何を探っていたのかを教えてくれた。
彼らの知った梵天という組織のことも、全部。
『そしたら、敦が行方不明なのはそれを調べたからってこと……?』
"「それが分からないんだ。
もうすぐ1ヶ月だけど俺らには何も変わったことは無いし、これからだって考えたら、そうなのかもしれねえけど……」"
『そっか、わかった。
みんなにも気をつけて、って伝えておいて』
468人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
晴(プロフ) - ぼほほさん» たくさんのコメントありがとうございます〜!!あっくんはきっと一途で真っ直ぐな男の子なのでこんな結末になってごめんの気持ちですがそう言って貰えて嬉しいです!!!!ありがとうございます!!!!!!! (11月15日 22時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - (続きです)文章の間隔とかが私的に読みやすい間隔でぐんぐん読めました!これからも頑張ってください! (11月15日 15時) (レス) id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - はじめまして!今まで陰ながら応援していました。『実らない恋』お疲れ様です。最高でした…。敦くんとの夢小説は初めて読みましたが、ハマってしまいました………HALさんの一途な敦くん完全に惚れました😭(長くて入らないので次行きます) (11月15日 15時) (レス) @page49 id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:HAL | 作成日時:2023年10月17日 4時