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ご飯を食べ終えた帰りのこと、私の左手薬指にはキラリとシルバーリングが光っていた。


千堂「A、」

『なに?』

千堂「んーん、なんでもない。」


ただ、呼んでみたくなっただけ

そうやって嬉しそうな顔をしている彼がどうしようもなく大切で、こんなに幸せになっていいのかな、とか色々マイナスなことを考えはじめてしまった。


店から出て今までいたお店の看板から少し離れた場所で待っていると、見知った顔がやってくるのが見えた。

千堂「お、来た来た!」

『ん?あ、タクヤ!?』

千堂「これ、悪いんだけど頼むわ!」


もしかして、敦の言ってた考えてあるというのはコレだったのか……

山本「オッケー!
って、あれ、A指輪!?!いつ!?」

『い、今…?』

千堂「さっきだな」


山本「んだよ、言えよあっくん…水くせえじゃん……」

千堂「ワリーってば、俺酒飲んでるしじゃあ車宜しく!」

『ごめんね、ありがと』

山本「いや、気にしないでいいよ。
ところで、まだみんな知らないよな?」


指輪を指さして聞いてくる、周りに黙っていた方がいいのかどうなのか、という確認だった。

千堂「いや、俺は別に…Aは?」

『私も別に隠していて欲しいとかは無いかな、オーナーにももうすぐ結婚だろ?って言われたから仲良い人なら何となく分かってると思うし』

千堂「え、オーナーって柴大寿?やだな、何か。」

『上司だってば、しょうがないでしょ』


山本「あ、そ。じゃあ酒のつまみにでもするよ。」


じゃあな、ってまた見慣れたように軽く手を振って行った。

まだ指輪を見ても婚約したという実感は湧かなくて、とってもふわふわしたような気持ち。

愛してる。その言葉は確かに私の気持ちで、私も敦のことを手放したくなくて、この後のことを考えて少し体が熱を持ったりしていた。


千堂「な、明日の予定は?」

『明日は休みにしてもらったよ』

千堂「じゃあ一緒にいよう、明日も。」

『敦は?』

千堂「俺も休み、店定休日だし」


『じゃあ、どっかいこっか』

千堂「どっかって?」

『言わせないでよ。』


繋いだ手から伝わる相手の熱が、自分のものなのか彼のものなのかも分からないぐらいにドキドキ鳴っている心臓が、初心を思い出させるようで変に緊張してしまう。



千堂「ちょっと今日はいつもと違う場所で寝ようぜ」

『なんだそれ、変なの』

千堂「たまには良いだろ?」


そうやって、恋人だった頃とは変わらないままの足取りで久しぶりに高そうなホテルへと足を進めた。

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(プロフ) - ぼほほさん» たくさんのコメントありがとうございます〜!!あっくんはきっと一途で真っ直ぐな男の子なのでこんな結末になってごめんの気持ちですがそう言って貰えて嬉しいです!!!!ありがとうございます!!!!!!! (11月15日 22時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - (続きです)文章の間隔とかが私的に読みやすい間隔でぐんぐん読めました!これからも頑張ってください! (11月15日 15時) (レス) id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - はじめまして!今まで陰ながら応援していました。『実らない恋』お疲れ様です。最高でした…。敦くんとの夢小説は初めて読みましたが、ハマってしまいました………HALさんの一途な敦くん完全に惚れました😭(長くて入らないので次行きます) (11月15日 15時) (レス) @page49 id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HAL | 作成日時:2023年10月17日 4時

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