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柴「手を貸すか?」

『いえ、大丈夫です!』



今日は産休前最後の取引に来ていた。

色々気をつかってくれているのがヒシヒシと伝わってきて、まだお腹もそんな大きくないですけどそんなに妊婦に見えますか?って聞いちゃったほどだ。

まだまだ慣れなくて、下に2人も弟妹がいるくせに妊婦との関わり方もどうしていいのか分からないのだそう。

柴「…………流石に話が長かったな。」

『話したいことがたくさんあったんですかね、もう外真っ暗。
ご飯食べて帰りません?』

柴「構わないが、家で夫が待っているんじゃないのか?」

『今日は敦も飲みに行ってるみたいなので、大丈夫です!
武道が3日後に結婚式だって言うのに。』


ちょうど良いお店がある、新規展開した店舗が近くにあってその視察も済ませておきたかったところだ。

柴「人がやけに多いようだな、休日でもないだろうに」

『なんか、みんな上の方、見て……』

腹が減っていることなんて、まるで忘れてしまった。


柴「人か……?」

『あれ、もしかして……』

柴「白髪の、男……あの髪型は…………」



「いくぞオマエら!!!」


私たちが気付いたのと同時だった。

彼の名を呼ぶ声が、喧騒の中にハッキリと響く。


「やめろマイキー!!!」



『佐野くんっ!!!』

柴「あ、おい三輪!」


柴くんより一歩先に足を踏み出した私は、騒ぎの中心へと直ぐに到着した。

佐野くんはフワリと飛び降りたのに中々落ちてこなくて、上を見上げてみれば上手く柵に掴まっているのか、彼は割れているガラス窓の所からぶら下がっているように見えた。


「ね、ねぇ……誰か、もうひとりいない…?」


近くを通る人間は、大体上を見上げていた。

目の良い人や位置によっては、誰かが佐野くんを掴んでいるのが見えているのだという。


とっても、嫌な予感がした。


かなり高いところで掴んでいるみたいだったから、私はその人物が誰かまでは見えなかった。

けど、そんなになってまで佐野くんのことを助けるような人で、佐野くんとは対象的な真っ黒な髪の毛。






思い当たる人物はたった1人。


でも、彼は結婚式を間近に控えてて、日向も今日は彼の家に行くからというので敦たちは武道抜きの溝中四人衆でご飯に行っているのだ。




『武道、そんなとこで何やってるの……!?』



力尽きたのか、佐野くんの重さに引っ張られてやっぱり想定していた通りの人物が落ちてきた。

その辺りはスグに警察が来て規制線が引かれ、私は彼の近くへと向かおうとしていた。






『やだ、いやだっ!!武道ッ!!!!』

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(プロフ) - ぼほほさん» たくさんのコメントありがとうございます〜!!あっくんはきっと一途で真っ直ぐな男の子なのでこんな結末になってごめんの気持ちですがそう言って貰えて嬉しいです!!!!ありがとうございます!!!!!!! (11月15日 22時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - (続きです)文章の間隔とかが私的に読みやすい間隔でぐんぐん読めました!これからも頑張ってください! (11月15日 15時) (レス) id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - はじめまして!今まで陰ながら応援していました。『実らない恋』お疲れ様です。最高でした…。敦くんとの夢小説は初めて読みましたが、ハマってしまいました………HALさんの一途な敦くん完全に惚れました😭(長くて入らないので次行きます) (11月15日 15時) (レス) @page49 id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HAL | 作成日時:2023年10月17日 4時

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