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千堂「ご、ゴメン………」
『気にしなくていーよ、だって私がいいよって言ったんだもん。』
翌日、昨晩のせいでなのか昨晩のおかげでなのか、案の定私は思うように動けず。
千堂「柴大寿には連絡しといたから、俺これから仕事だけどなるべく早く帰ってくるし、晩御飯の準備も風呂も全部俺やるから。
Aはゆっくりしててな。けど、なんかあったらスグ連絡して!」
『ん、オーケー』
千堂「じゃあ行ってきます」
『行ってらっしゃい!』
今度は昨日のことなんてまるで嘘のような優しいキスをおでこに落として家を出ていく。
ガチャ
『よしっ、じゃあ1人の時間を謳歌しちゃおー!』
敦が居なくなってから、痛む体に鞭を打ってなにかやりたいこと、やることを探す。
まずは部屋の掃除だ、最近部屋の隅にホコリ溜まってきたしお風呂のアカがちょっと目立ち始めてるからね。
『んー、メラミンスポンジ……あったあった』
台所のシンクとか洗面台に、御手洗も綺麗にしたいしやりたいことは思ってたよりたくさんあるなぁ……
ピロリン
何から手をつけるべきかと考えごとをしていると、陽気な音が携帯から聞こえた。
通知を確認すると、上司からの連絡。
提出しないといけない報告書とまとめられる書類の分別、あとは次の出勤日の通知だった。
『次は、会合?あら大変そう』
しかもこの場所、あんまり行かないような場所だ。
治安もそもそも良い場所じゃないけど、隣にいるのはあの柴大寿ですものね、大丈夫ね。
『とりあえず、洗い物片しちゃうか……って無いし!』
『洗面所の鏡掃除するかぁ……うーん、キレイだなぁ』
『もぉ〜〜〜!!!キレイじゃん!!!!』
全く、家が綺麗なことに文句を言う日が来るだなんて思いもしなかった。
それだけ大切に思われていて、そして想われているのだと実感してしまったので私は日頃の感謝も込めてケーキでも作ることにする。
もし将来彼との子どもができたら、誕生日には子ども一緒にバースデーケーキを作りたいな。
子どもと2人でプレゼントを選びに行って、最高に笑顔を浮かべる彼の顔が見たい。
いつからか、そんなことばかり考えるようになっていた。
『よーし!お仕事頑張ってる敦のために、ガトーショコラ作っちゃお!!!』
腕まくりよし、エプロンよし、レシピよし、はい完璧!
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晴(プロフ) - ぼほほさん» たくさんのコメントありがとうございます〜!!あっくんはきっと一途で真っ直ぐな男の子なのでこんな結末になってごめんの気持ちですがそう言って貰えて嬉しいです!!!!ありがとうございます!!!!!!! (11月15日 22時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - (続きです)文章の間隔とかが私的に読みやすい間隔でぐんぐん読めました!これからも頑張ってください! (11月15日 15時) (レス) id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - はじめまして!今まで陰ながら応援していました。『実らない恋』お疲れ様です。最高でした…。敦くんとの夢小説は初めて読みましたが、ハマってしまいました………HALさんの一途な敦くん完全に惚れました😭(長くて入らないので次行きます) (11月15日 15時) (レス) @page49 id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HAL | 作成日時:2023年10月17日 4時