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『ただいまぁ〜!!』

夕日が眩しくなり始めたころ、私は帰宅した。

何やら洗面所の方でゴソゴソしている彼が、私の帰りを確認し迎え入れた。

『何やってたの?』

千堂「準備!」

『それはまた大変そうな』

千堂「A用だけどな?」

『え、何か手伝う?』

千堂「いーよ、ゆっくりしてて。
着てく服選んだりしてもいいしさ、なんなら寝ててもいいよ。」


慣れたような手つきで、ドレッサーの前に道具を広げるべく物を移動していた。

『……それなら敦のこと見てようかな』

「ハ!?何で!」

『だって敦が準備してるところ見るのたのしーし、特にやることもないんだもん。』

しょうがねえな、なんて笑って言う彼がまた愛おしくなった。

それはお付き合いを始めた頃からは考えられなかったような気持ち。私はこの10年でしっかり彼の色に染まり、彼が言っていたように"振り向かせられた"のだ。


千堂「準備出来たから、おいで」

『ん、』


大きな鏡のついたドレッサーの前に座ってみれば、敦はガラス細工に触るかのようなやさしい手付きで私の頭を撫でた。


千堂「今日は、どういうスタイルがいい?」

『敦のおまかせじゃダメかな』

千堂「なんでも似合うからな、Aは。」


そういいながらまずは第一段階とでも言うようにヘアアイロンで髪に癖を付けた。

これをされるのは結構慣れたつもりだったけれど、今日はなんだかいつもより緊張していた。


千堂「今日はアップスタイルが見たいな、いい?」

『うん、ぜひ』


時折痛くない?と聞きながら、彼は私の髪の毛をひとまとめにしていった。

どうやらディナーの場所はドレスコードのあるレストランらしくて、私だけではかなり迷っていたと思うからこうしてやって貰えるのが幸せだ。


『あ、あれ付けたい。』

千堂「どれ?」

『敦がくれたやつ、バレッタつけれる?』

千堂「分かった、最後に付けるな」


今の私が彼から貰った贈り物は他にもたくさん増えた。

付き合い始めた頃に貰ったものでまだ現役なのはもうこのバレッタぐらいだ、体が成長するのにつれて服のサイズは合わなくなるしね。


それから10分もしないうちに、頭上から出来た!という満足そうな声が聞こえてきた。


改めて鏡を真っ直ぐみると、いつもより綺麗な私が居るような気がした。

千堂「じゃあ、俺も準備してくるな!メイクとかまた直す?」

『うん、このドレスにバレッタの色考えたらもう少し明るい色の方が合うかも』

千堂「そっか、じゃあ俺も自分の準備出来たら戻る」


たまらなく嬉しそうな顔をした彼が、だいすきだ。

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(プロフ) - ぼほほさん» たくさんのコメントありがとうございます〜!!あっくんはきっと一途で真っ直ぐな男の子なのでこんな結末になってごめんの気持ちですがそう言って貰えて嬉しいです!!!!ありがとうございます!!!!!!! (11月15日 22時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - (続きです)文章の間隔とかが私的に読みやすい間隔でぐんぐん読めました!これからも頑張ってください! (11月15日 15時) (レス) id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)
ぼほほ(プロフ) - はじめまして!今まで陰ながら応援していました。『実らない恋』お疲れ様です。最高でした…。敦くんとの夢小説は初めて読みましたが、ハマってしまいました………HALさんの一途な敦くん完全に惚れました😭(長くて入らないので次行きます) (11月15日 15時) (レス) @page49 id: 8104d71460 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HAL | 作成日時:2023年10月17日 4時

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