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そして放課後、今日は災難だった！と思えばいい。
そう、言いたい奴には言わせときゃいい精神で。だってね、このプチ騒動のおかげで日向とちゃんと話せそうなんだから。
『(って、なんで誰もいないの。)』
あっくんから、みんなでご飯に行こうと言われたのでホイホイやってきた私。席に座ってボーッとしていると、2番目の人が来たらしい。
「あれーっ、Aだけ？まだみんな来てないの？」
『う、うん。そうみたい…！』
嘘でしょ日向と2人きり！？
たしかに話をするなら2人きりの方がいいけど、もしかして私嵌められた？
「もうなんか頼んだ？」
『とりあえず飲み物飲みたくてドリンクバーだけ頼んじゃった。』
「じゃあヒナも頼んじゃお！」
『ねぇ、日向。』
ルンルンとメニューを見ている日向とはまるで正反対の雰囲気で名前を呼ぶ。
「ん？なに、どうしたの？」
『千冬とあっくんから聞いたの、今日私のこと庇ってくれてありがとう。』
口にしてみれば何ともない。けど、心臓は今までで1番ドキドキしてて、気を抜けば椅子にへたりと横たわれそうな感じ。
日向は、一瞬驚いた顔をした。
「何だ、そんなこと？気にしないでいいのに。
それに、ヒナこそ反省してるんだ。あそこで手が出ちゃったから益々Aの文句言われちゃうんじゃないかって思っちゃった。」
『全然、そんな事ないよ。』
「あとね、まだヒナもちゃんと謝れてない。」
『私、もう気にしてないのに。』
「……ごめんね、A。」
『いいんだってば、日向。
それより男子陣が来る前に食べたいもの決めちゃおうよ、メニュー取られたら決められないからさ』
「うんっ！」
そして、タイミングを見計らったかのように入ってくる男子陣。分かってるからな、ってつもりで千冬を睨めば少しぎこちない笑顔でゴメンって言う。
『おかげさまで、また前みたいに気軽に話せそう』
松野「へぇ、そしたら俺の作戦良かったんじゃね？」
『けど千冬の助けなくても、大丈夫だったし。』
松野「ホントかなぁ？」
千堂「あれ、A今日バレッタつけてねえの？」
『あ、うん。軽く寝坊した上コンビニで昼ごはん悩みすぎて遅れたから』
千堂「そっか」
『また新しいやり方あったら教えて！
編み込みもね、ちょっと出来るようになったの』
千堂「モチロン」
タクヤ「(そういえば、あっくんはAに告白したんだっけ。
牽制すごいな〜、千冬は強敵だろうし。
どうするあっくん……？)」
Aへのボディタッチが明らかに増えた様子を見て、1人だけまた違うことを考えていたらしい。
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作者名：HAL | 作成日時：2023年7月8日 22時
