実らない恋 3

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その日は、本当にずっと楽しいまんま終わった。

最近の私からしたら相当珍しいよ、これ。


『洗って返すよ、ホントに！！！』

千堂「いいって、気にすんなよ」

『いや、洗うのあっくんのお母さんでしょ！？
せっかく借りたの、私自分で洗うし、いいよあっくんこそ気にしないで！』

玄関先でこんなやり取りをしてる、いい近所迷惑かも。


『ね、洗って返すからさ。』


そうやってワイワイ繰り返し問答を続けていたら、開かないはずの家のドアが開いた。

千堂「なッ……？！」

『な、なな、なんで居るの！』


「はぁ？だりぃ。Aちゃんこんな時間に男連れ？
つかお前見たことあんな。」


千堂「半間っ、なんでここにいるんだよ！」

『え、あ！ちょっとストップ！！！
あっくん、ストップ。怒んないでそんなに』

千堂「怒るわ。」

わぁ、めちゃめちゃガン飛ばしてる…

『修二くん、なんでいるの！』

半間「会いたかったからじゃダメか？」

『今朝も会ってたじゃんかぁ』


千堂「今朝？」

『げ』

半間「足りねえっつったろ？
昨日は時間足りなかったじゃねえか。」

ダメだどうしようめちゃめちゃあっくん怖い。
修二くんは修二くんで、なんか余裕の煽りをしてて、怖い。

『あの、あっくん！
ホントに、パーカーは私が責任もって洗って、また返します！なんなら明日とかにちゃんと返す！』

半間「明日は動けねーだろAちゃん」

『修二くん！ややこしくなるから一旦黙っておねがい！』

千堂「俺ん家泊まれよ、A。
そんなに洗濯したいならウチの洗濯機貸すわ」


ちーがーうーーーー、そんな事じゃないのに。
2人とも笑ってない、目が。


『近所迷惑になっちゃうから、ね！

………どうしようどうすればいいの』

半間「お前、ずっと思ってんだけどAちゃんの何なの？」

千堂「俺は、Aのダチだけど、文句あるか？」

半間「勝った♡」

千堂「あ"？」

半間「俺はAちゃんの騎士なの。
じゃ、お友達は帰ってもらおっか、Aちゃん。」


『しょうもな、あたしもうタクヤんとこ行こうかな。こっからなら家近いし』

もう知らないぞ、あたしは、喧嘩とかされたら困るぞ……本気で。


半間「ンなにバチバチしてんのに他の男の名前出すんだ。」

『ひぇ』

千堂「A、今日はゆっくり寝ろよ。あんな奴ほっとけよ。いいな！？」


『う、うん……』

千堂「なんかあったら、俺もタクヤん所いるから。」



『え、あ、そーなの？
うん、そっか、じゃね！あ、上着洗って返すね！』


渋々折れたあっくんを見送って、こっからどうしよう。大変そうだ

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