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「これ、今日のお礼!」

『え、お洋服買ってもらったのにまだあるの…!?』


帰り際、持っていた鞄から小さな包みを取り出した。

私に絶対似合うだろうから!って選んでくれたらしい。もうどこまで私に優しいんだか。


『……これ、たしかにかわいーね』

「だろ?絶対似合うと思うんだけど。」


小さな飾りがついたバレッタ、普段はあんまり自分では選ばないピンクとか可愛らしい色をしている。

いつもならどうして、って思うけど今日一日過ごしたあとなら分かるよ、だって______

「今日のワンピースと合わせたら、サイコーに可愛いと思う」

ほら、やっぱり。

『……うれしい、ありがとう』



ただここでひとつ、問題が。

『でもね、わたし実はバレッタの使い方よく分かりません』

「マジ…?」

『まじ。
だから、あっくんもしこの後時間あったら簡単にでいいので使い方教えてほしいな』

せっかく貰ったんだもん、たくさん使いたいよね。

「俺はいいけど…」


と、言うことで家に招き可愛くなる大作戦がはじまった。



「ヘアアイロンある?

俺この後タケミチ達と一緒に飯行くからさ、どうせならとびきり可愛くなりたくね?」

『!!!

うんっ、持ってくる!!!』

これは、久しぶりにご飯のお誘いだ。


少し大きめの鏡を机に置き、椅子に腰掛ける。
鏡越しに目が合うと、あっくんは恥ずかしそうにはにかんだ。

「1人でアイロンの練習とかした?」

『うん?してないけど、どうして?』

「いや、火傷の痕みたいなのがいくつかあって…」

ススス、と私の首筋をなぞっている。くすぐったい

『くす、ぐったい』

「……」

黙ってしまった、ちょっと怖いかも。

鏡越しに彼の表情を覗こうとしたら、首筋をなぞる指が急に肩まで滑り降りてきた。


『ひゃ』

「こういう痕あんなら、もっと隠さねえと…」

『へ、あ!!!!』


すっかり忘れていた、そう、私は今日…昨日?修二くんに思いっきり肩を噛まれて歯型がついているのだ。

あんなに楽しそうに見送られたのはこのせいか。



「彼氏?」

『………ひみつ。』

「タケミチのことは、もう好きじゃねえの?」

『い、いわない』

「そっか。」


大変、無言だ。
あっくんは変わらず私の髪をセットしてくれてるんだけど、気まずい。気まずすぎる。


「とりあえず、こんななってるなら髪はおろした方がいいな。」

『……うん』

「別に、俺怒ってるとかじゃないからな
AにはAの生活あるだろうし。」






『あっくん、』

『あっくんは、私がそういうことしてたら、嫌?』

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ゆり(プロフ) - とりあえず、半間夢にしたいならそう書かないと詐欺になって通報されちゃうので気をつけた方が良いかと…もし何か夢主に考えがあるとしても、軽くでも前置きしとかないとすぐに通報しちゃう人もいるので気をつけてくださいね。長々と偉そうに失礼致しました。 (10月25日 0時) (レス) id: c94ec56f23 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - これのどこがあっくん夢なんですか?どう見ても半間夢なんですが…しかも夢主、ころっころチーム変えすぎて感情移入出来ないどころかイライラしてきます…前半かなり面白かっただけに今更の半間夢にショックデカい… (10月25日 0時) (レス) id: c94ec56f23 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HAL | 作成日時:2023年6月20日 23時

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