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『わっ、喧嘩してる……』
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この前のような綺麗なメイクをしていた、髪の毛は上手くできる気もしないから適当に束ねるだけ。
『(そういえばエマ、今日お兄ちゃんのお墓参りに行くって言ってたっけ)』
先日、修二くんや稀咲くんと話したことを思い出しながら電車に揺られていた。
「次は、横浜。」
そんなアナウンスが聞こえ、電車から降りたときにたくさんの不在着信があることに気が付いた。
その着信の相手は1人ではなくて、少し嫌な予感というか、あまり考えたくない出来事が起こっているかのような、そんな感じがしたのだ。
『日向と千冬……それに、あっくん。ま、いっか。
今の私は天竺だものね。』
赤いマントのような特攻服に身をまとい、街中を歩いて目的の場所まで向かった。
今日は身を隠すためのコートなんて着ていない。
ちょうどみんなの姿が見えたところ、やっと冒頭に繋がるのだ。コンテナに腰掛ける幹部たち、その視線の先には天竺の長である黒川イザナがいる。
喧嘩をしているというよりかは、もう戦闘の意思は無い相手を黒川イザナが蹂躙しているように見える。
「Aちゃん、おはよう」
『蘭……さん、』
昨日の今日でこれだ、正直身構えている。
蘭「あーいうの見るの、好き?」
『……あんまり好きじゃないです』
蘭「じゃあ一緒にいる?」
『修二くんと、稀咲くんはどこですか。』
拒絶までは行かずともNOという気持ちは伝わっててくれ、頼む。
そんな気持ちで祈っていると、私の質問に答えたのは蘭さんではなくイザナさんだった。
黒川「稀咲たちなら、今日はデカい仕事してるよ。」
『デカい仕事?』
黒川「うん、飛びっきりのやつだ
……けど、そろそろ来んじゃないかな。」
本当だ、言った通り。
イザナさんにはお見通しなのか、稀咲くんの計画が抜け目なく上手くいっているのか、2人の姿が見えた。珍しくフルフェイスのヘルメットも着用してる。
修二くんはバイクを置いて、興味無さそうに私の方へまっすぐと向かってくる。
そして稀咲くんは私になんて目もくれず、イザナくんの方へまっすぐ向かっていた。
あの不気味な笑顔で、上手くいった。と一言呟いているのが聞こえた。
『修二くん、大きな仕事したの?』
半間「ん?まあそうだな。」
『そっか、おつかれさま!』
半間「抗争はこれからだぜ、こっからが本番よ」
みんなとは少し離れた場所、2人っきりになった気持ちで、居心地がいい。彼の言う大きな仕事がなんなのか、私に想像がつくわけもなく、ただ日が落ちるのを見ていた。
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ゆり(プロフ) - とりあえず、半間夢にしたいならそう書かないと詐欺になって通報されちゃうので気をつけた方が良いかと…もし何か夢主に考えがあるとしても、軽くでも前置きしとかないとすぐに通報しちゃう人もいるので気をつけてくださいね。長々と偉そうに失礼致しました。 (10月25日 0時) (レス) id: c94ec56f23 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - これのどこがあっくん夢なんですか?どう見ても半間夢なんですが…しかも夢主、ころっころチーム変えすぎて感情移入出来ないどころかイライラしてきます…前半かなり面白かっただけに今更の半間夢にショックデカい… (10月25日 0時) (レス) id: c94ec56f23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HAL | 作成日時:2023年6月20日 23時