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その後、自分が何を言ったかも覚えていない。
目が覚めると、思った通りやっぱり家にひとりで。あれは夢だったのかとも考えてしまった。
けれど、私にはブランケットがかかっていて、確かに昨日ここには彼がいたんだと暖かい気持ちになることが出来た。
『ありがと、修二くん。』
なんか、ワガママばっか言ってたよな、昨日の私。
武道に重ねていたこと、都合のいいように受け取っていたこと、きっと彼には全部お見通しだ。
今日のやることと言えば………無いな。
『武道や千冬、八戒に怪我がないなら……ま、いいや。』
1人で街へ繰り出してみようかな、いや……うーん。
『てことでぇ!』
「呑気過ぎ。俺さ、メール!何回もしたよな!?」
『へへ、おひさ。あっくん。』
携帯の連絡先、上から順番に誘おうとしたところトップバッター千堂敦が了承してくれたのだ。
「噂によると、黒龍の柴大寿の付き人してるとか何とか?」
『付き人はしてないよ』
「でも一緒にいたんだろうが」
『うん、そう。
ねえあっくん。最近の武道、どう?怪我とかしてない?』
何でそんなことを?って顔に書いてある。
けれど、私が黒龍の人と一緒にいる理由が理由だから嫌でも気になってしまう。
「最近は、ビックリするほど怪我少ねえよ。
……Aのお陰だろ?」
『そっ、んなことはないよ…?』
思ってもいなかった問いかけに、私は思わず声が裏返ってしまった。相手があっくんだとはいえ恥ずかしかった。
『怪我ないなら、いーんだ。』
「それは、YESってことでいいんだ?」
『秘密。
でねあっくん、今日は2人でお出かけしよう!』
「行きたいとこ、あるのか?」
『んー、無いんだけど……』
「じゃあ適当にブラブラしようぜ!」
『……うんっ!』
久しぶりの友達、久しぶりの渋谷。
あー、確かに来るの久しぶりだ。最近はずっと室内だった。
千堂「そういえば、武道と橘。」
『うん』
千堂「なんで別れたんだろーな」
『日向を、これ以上巻き込まないためだよ。』
千堂「……え?」
『わたし、知ってるんだぁ、全部。
日向のお父さんね、警察官なの。それもきっとあるかもだけど、武道ね、日向のお父さんから言われたんだって。』
千堂「………」
『その日、武道が家来て全部話してたから知ってる。』
「そーっか。
じゃその話はこの辺で、何食いたい?」
あっくんは、知らないだろうな。
武道は私を好きになったと言う口実で、彼女を振ったんだよ。
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ゆり(プロフ) - とりあえず、半間夢にしたいならそう書かないと詐欺になって通報されちゃうので気をつけた方が良いかと…もし何か夢主に考えがあるとしても、軽くでも前置きしとかないとすぐに通報しちゃう人もいるので気をつけてくださいね。長々と偉そうに失礼致しました。 (10月25日 0時) (レス) id: c94ec56f23 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - これのどこがあっくん夢なんですか?どう見ても半間夢なんですが…しかも夢主、ころっころチーム変えすぎて感情移入出来ないどころかイライラしてきます…前半かなり面白かっただけに今更の半間夢にショックデカい… (10月25日 0時) (レス) id: c94ec56f23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HAL | 作成日時:2023年6月20日 23時