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半間「泊まっていい?」
『え、なんで』
半間「飛んでっちゃいそうだから、手ェ離すと」
そう、家路を辿るあいだ私は修二くんの傘に入れられ、手を引かれていたのだ。
『でも家ついたし、大丈夫…』
半間「今、ひとりにしておきたくねえなぁ。」
『うぅ、なんで、なんで全部わかるの…』
半間「ずっと抱えてたっしょ。
祭りン時も可愛いカッコしてたの、アイツの為じゃん。」
全部、全部お見通し。
それはもう、私の目を通して記憶まで見透かされているのかと思うぐらい。
『って、祭りの可愛いのって………!
なんで知ってるの?!会ってない、よね』
半間「おいおい、忘れたのか?
Aチャンのこと最初に見つけたの俺よ?」
『へ、あ……そーだったね。
あのときはね、私……自分のためにいっぱい可愛いカッコして、全部屋台の食べ物食べるぞ!って意気込んでたんだぁ。』
半間「あーあー、また泣いてる。」
『だって、』
半間「明日は予定あるけど、今日は時間許す限り付き合ってあげる。」
なんでそんな優しいんだろう。
『ずるいね、修二くん。』
半間「はは、やっと気付いたか?俺はズリぃんだよ」
『お腹すいた。』
半間「何もねえよ。
つか、なんで家こんなスカスカなの?」
彼は当たり前のように家の冷蔵庫を開けて中身を見る。
『だって、最近ずっと柴大寿の家政婦してたんだもん』
半間「ハぁ?何それ。」
『こうやってちゃんと家帰ったの久しぶり』
半間「うーん……冷食ならあるしそれ食えば」
適当に袋をあけてレンジにつっこむ。
チン、という機械音を合図に出来たものを私の口へ突っ込む。躊躇がない。
『あーあ、このままずっと幸せならいーのに』
半間「………じゃあこのままずっと幸せになる?俺と。」
まあ、稀咲もセットだけど。と続けて言った彼の顔は、いつもよりカッコよく見えた。
けどまあ、きっと気の所為でしょう。
半間「さっ、寝な。」
『まだ寝たくない、やだ。』
半間「帰ってきたとき既に日付回ってんだよな、シンデレラは魔法が解けちまうぜ〜」
『だって起きたら、やさしい修二くんいなくなっちゃうんでしょ。』
『寝て起きたら、また寂しい明日がくるの。
やなの、だってわたし………強くないから耐えられない、
こんなこと言ってどうにかなる訳じゃないのにね。
修二くんは、分かんないでしょ?』
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ゆり(プロフ) - とりあえず、半間夢にしたいならそう書かないと詐欺になって通報されちゃうので気をつけた方が良いかと…もし何か夢主に考えがあるとしても、軽くでも前置きしとかないとすぐに通報しちゃう人もいるので気をつけてくださいね。長々と偉そうに失礼致しました。 (10月25日 0時) (レス) id: c94ec56f23 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - これのどこがあっくん夢なんですか?どう見ても半間夢なんですが…しかも夢主、ころっころチーム変えすぎて感情移入出来ないどころかイライラしてきます…前半かなり面白かっただけに今更の半間夢にショックデカい… (10月25日 0時) (レス) id: c94ec56f23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HAL | 作成日時:2023年6月20日 23時