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様子がおかしくなったのは、後半開始6分。
南さんが少し強引に攻めた結果、相手の選手から出血があったのだ。彼は一瞬記者たちの方を睨んだかと思えば、今度は思い切り肩で深呼吸をしてまたコートへ戻って行った。
『……何だったんだろう、今の。』
けれど、私のそんな疑問なんて置きざりにして試合はどんどん進んでいく。当の本人はノッているのか、そのコートの中では小柄な身体を活かして相手選手の死角から姿を現す。
それは私も見とれてしまう様なプレーだった、いつもと違い彼が影となってボールを回し続けることでスコアには�Δ�9の数字がどんどん増えていく。
岸本「何か南の様子ヘンやな……」
湊「……何処がだ？」
岸本「いや、上手く言えん……けどなんか可笑しいんや、あれはいつもの南の眼ぇしてない。」
湊「眼、だと？」
分からないならこのまま使い続ける、と父がバッサリ会話を切ったことで話は終わった。
後半12分、今のスコアは56対42で負けている。
あと残り8分だけれどこの点差なら全然勝てる点差なのだ、みんなもそう思ってる。
だからこそ、岸本さん以外は彼の苦しみに気付けないでいたのだ。
ﾋﾟﾋﾟｰッ!!!
「ファウル！ジャパン、赤12番！」
南「はァ！？今のどうファウルなんや！！！」
牧「よせ、南。」
南「ﾁｯ」
少し厳しい判定だったかもしれない、けどここで南さんが顔をしかめる理由が私にはどうやっても理解できなかった。
けれど、父はその理由が分かっているのか、南さんを変えようとはしない。
湊「流川、宮城、次プレーが途切れたら交代だ、準備しろ」
「はい！」
ここで流川とリョータが投入されることに、プレーをこちらに有利な風に途切れるように祈りながら残りの時間とスコアを改めて把握する。
残り時間6分、点差は10点。
『……あれ、』
ここでやっと分かった気がする、何か懐かしいような不気味な感じが。
「おー、あいつ南ってやつ、エースキラーだった奴だろ？」
「今日も一発やってくれたら一面張ってくれる記事出来て楽なんだがな」
近くにいた記者の会話、なんかバラバラでクシャクシャだったものがひとつずつハマっていく感じがした。
『まさか、思い出してるんじゃ……』
なんて、思った時にはもう遅かった。
父や田岡さん、そして審判からは見えず、私や岸本さんから見える位置。南さんが手を振りかざしていた。
岸本「南アカン！！！！やめろ！！！」
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シルビア★姉貴 - 同じく第2シリーズの64話【小暮】ではなくて【木暮】です。 (1時間前) (
レス) id: 71ed2dd613 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア★姉貴 - 初コメ失礼します。第2シリーズ51話は【高宮】になってますけど…【高砂】です。ちなみに…【高宮】は桜木軍団のぽっちゃりパンチパーマグラサンです(笑) (1時間前) (レス) @page20 id: 71ed2dd613 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HAL | 作成日時：2023年6月2日 21時
