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適当に寛いでもらって、アイスと飲み物を出した。
『どーぞ、これ食べれます？』
三井「おぉ、うまそうだな。サンキュ！」
テレビを見ながらアイスを食べる、私たちの間に会話はない。
三井「……これ、」
『？
どうかしました？』
三井「いや、ポスターなんか飾ってんだなと思って。
インターハイのやつだろ、コレ」
壁に飾ってあるポスターを見て、そんな事を言う。
『飾れってうるさくて、仕方なくですよ。』
三井「うるさいって、親父さんか？」
『違いますよ、コイツ』
そう言いながら飾っているポスターを指差す、しかし三井さんは相変わらず頭にハテナを浮かべているようだ。
三井「コイツって、コイツ？」
『そうです』
三井「そのポスター、もしかして喋ったりすんの…？」
『えっ』
「えっ」
『喋んないですけど…？大丈夫ですか三井さん？』
もしやこれは今日の脱水で機能障害が出てきてるのか…？
三井「待て待て待て、頭ン中整理する、湊にポスター飾れって言ったのは誰だ？」
『コイツですって、沢北栄治』
三井「なんで？」
『なんでもなにも、目立ちたがりのワガママなヤツだからですかね？』
三井「え、知り合い？」
『幼なじみです』
口をあんぐり開けて驚いた顔している、少し楽しくなってきたぞ
三井「…………は？」
『あれ、知りませんでした？』
三井「いやっ………知らねえよ、」
『私の父さん、今年は山王でコーチしてるんですよ』
三井「そう、なのか」
何を噛み締めているのか、はたまた私の言ったことを噛み砕いているのかは分からないけど三井さんの様子が面白いから放っておいた。
そのあと間もなく遅れてやってきた衝撃の事実に対する叫び声が聞こえて、つい叩いたんだっけ
三井「おおおおおいっ、オマエ、俺らが合宿行ってる間にこいつの所へ行くのか、山王に行くのか！？」
『山王行くかは分からないですけど、秋田には行くし…まぁ、敷地には入るかもですね』
肩をガッシリ掴もうとしてから遠慮した手が私の肩の少し手前で固まってるのが面白くて、今日の気まずさなんてもう忘れていた。
『あ、でもそんなことよりまずはテストですよ！！
せっかくインターハイ決まったんだし、ちゃんと皆で行きましょうね！』
三井「……テスト？」
『まさかと思うけど、三井さん勉強ニガテ？
もしかして赤点4つ以上あったんですか？』
「……ハイ」
この時の三井さんは今までで1番小さく見えた。
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作者名：HAL | 作成日時：2023年2月3日 2時
