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タクシーを飛ばしてもらい到着したのは県大会の会場
着いたときには出てくる人の方が多くて、間に合わなかったことを察した。
『(うーん、どうしようか。)』
とりあえずどちらが勝ったのかは知っておきたい、中へ入るか。
体育館館内へ入ると、会場の中の人々は先の試合に満足した様子で感想をそれぞれ話し合っていた。
『(海南が勝ち、か。)
……延長戦まであったのか。』
延長まで行ったとすると、海南が勝つのは必然のように思えた。
海南は他の高校とは地力が違う
『あ、…いや、でも…どーしよ………いいや。
おーーい！仙道さん！越野！！』
後ろ姿で沈んでいるのが分かるぐらいだったけど構わずに話し掛けた、私のことを見るやいなや目を丸くする2人。
『おつかれさま、越野は留守電ありがとね！』
越野「…おう」
仙道「試合見てた？」
『んや、今着いたところです。
どうやら間に合わなかったみたいで』
越野「授業は？」
『ちゃんと受けて来たよ、タクシー飛ばしてもらったんだけど無理だったみたい、ごめん。』
越野「謝る事ねえだろ、でも残念だったな。
仙道マジで凄かったんだぜ？見せてやりたかったわ」
『なにそれっ！！超見たかった……
試合の映像貰えたら絶対見せて！！』
越野「おうよ！」
仙道「なーおふたりさん？」
「『ん？』」
仙道「そういう話って本人がいない所でするモンじゃないの？」
「何言ってんだ仙道、別にオマエの事だしいーだろ」
『そうですよ、私が仙道さんのファンなのは今も昔もこれからも変わることはないですし。』
「だってよ、良かったな！」
仙道「ン、ありがとね」
駅まで並びながら3人で歩く
越野「そういえば何でオマエは仙道に敬語使ってんの？」
『そりゃ敬ってるからですよ』
仙道「あ、そーなの？」
越野「オマエも知らないのかよ」
仙道「ま、俺はそろそろタメで話して欲しいなと思ってるよ」
『そーですか？じゃあ敬語やめようかな。
彩子にも言われたし』
仙道「そう来なくちゃ」
『そもそも何で敬語だったのかも忘れちゃったし』
越野「敬ってるからじゃねえのかよ」
『あ、そーそー。そう。
でも最初は違う理由だったような気がするけどもう覚えてないや！』
笑いながら過ごす時間はやっぱり楽しくて。
仙道「はぁ、マジでAチャン陵南来ればよかったのに」
『ハハハ』
越野「何で湘北にしたんだ？」
『三井さんがいるから！』
なんてね。
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作者名：HAL | 作成日時：2023年2月3日 2時
