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『あっ、!!!』
パスン
弧を描いた流川のシュートはそれはもう綺麗な軌道のままリングに吸い込まれた。
流川「っし、スリーポイント。」
うーん、0-3か、厳しいな……。
三井「待て、今のは2点だ。」
どうにか負けない策を考えていたらハッキリとした声が響いた。
流川「ハ?」
三井「ライン踏んでたぞ、今。」
流川「マジすか」
『よく見てますねー、さすが三井サン。』
流川に着いてくのは割と精一杯の力じゃないと無理で、汗を拭いながら次の策を立てる。
狙うはスリーポイントだけど、それは流川も分かっているだろう。
彩子「はい、ボール。調子どう?」
『だいじょぶ、今はひたすら楽しいよ。』
彩子「良かった。」
ピーー !!
今度は私の攻撃、相手が流川だからと言って負けたくはない。
『……』
流川は、リョータと違って私より10cm以上も身長が高いしその分四肢が長い。羨ましい。
『(ちがう、今考えんのはそれじゃない)』
昨日と同じようにドリブルをしながら徹底的にコースを殺してくる流川のディフェンスの穴を探していた。
が、全然穴がない。
『……みつけた』
ビュン
『膝高いぞ流川!!!』
よし、これなら!!!!
『ありゃ、』
流川「そういうと思ってました、ワザとです。」
バシン !!
どうやら私が穴だと思っていたのは流川がワザと作り出していた空間で、ドリブルの瞬間をつきボールを弾かれる。
リングとは逆方向に転がるボール、
『(あ、ここ丁度良いじゃん)』
キュッ、キュ
後ろに流川の気配を感じながらも私の方が先にボールに触ることが出来た。
ダンダン ッ____________!!!
晴子「す、凄い……!」
パスン
流川「ぁ、」
『流川が弾いたおかげで入った』
私のシュートが決まると、体育館内がドッと湧いた。
そんなむず痒い空間でただ一人、険しい顔をしていたのには気づけないでいた。
彩子「ハイ、3-2でAの勝ち。」
流川「次は勝つ。」
『もう流川とはやりたくないよ、疲れる』
流川「またやって下さいね?」
『…気が向いたら、ね。』
宮城「にしても、Aのあのシュートほぼゴール見てなかったよな?何で?」
リョータがそう言うと、周りも便乗するように聞いてきた。
『何でと言われても、ボール追っかけたときにスリーポイントラインが見えたからだよ
ライン見えたらリングの位置もわかるでしょ』
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HAL(プロフ) - ネコさん» ネコさんありがとうございます…、気づいた時めちゃ声出ました、、音で覚えてちゃ行けないですね……!!! (2023年1月28日 14時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - いつも楽しく読ませてもらっています。面白いです、藤真さんのまは、真じゃないでしょうか?間になっていますよ。更新楽しみにしています。 (2023年1月28日 11時) (レス) id: 424c5bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HAL | 作成日時:2023年1月21日 19時