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そうして色々あったが朝は嫌でもやってきて、今日は運命の、インターハイ予選初戦。



『アヤコ、』

彩子「んー?どした?」


『私今日は上から見るね、先生には許可貰ってる。』

彩子「オッケー、具合悪くなったらスグ体育館出るのよ?」

『分かってるよ、大丈夫。』


本当はベンチでみんなの試合を見ていたいけど、もし私の中で取り返しのつかないことになってプレイヤーに迷惑を掛けてしまう、なんてことだけは嫌だった。






体育館へ到着するとまだ観客の入りはまばらで、一般客と言うよりかは私たちと同じバスケット部員が多かった。

『(頑張れ、みんな。)』


湘北バスケット部の皆は白いユニフォームに身を包み強敵、三浦台との試合に臨む。



「よォ。」

湘北ベンチの近くからウォームアップを行っているみんなの様子を見ていると、後ろから人に話しかけられた。




『あ、仙道さん』

仙道「久しぶり」

『久しぶり、デス。』



仙道さんは、父の仕事の関係で幼い頃知り合いになった。
お互いにバスケットが好きだという共通点を見つけてからスグに打ち解け、今では警戒をしない人のうちの1人だった。




仙道「戻ってきたんだね」

『はい、まあ…』

仙道「この前ウチと練習試合した時に探してたんだぜ、オレ。」


『それはなんと言うか、すみません(笑)』

仙道「で、今日は上から見てんの?」

『まあ…
まだ私完全復活じゃないですもん。』

仙道「ふーん?」



相変わらずこの人はのらりくらりとしていて掴みどころのない人だ。

『この前も、ウチのバスケ部でちょっといざこざがあったらしいです。』

仙道「いざこざ?」

『あの4人、ベンチの。』


仙道「お、ありゃあ流川に桜木…それに?」

『リョータと三井サンです。
喧嘩したみたいで、今日はスタメンとして使わないんですって、安西先生が言ってたの!』


仙道「え、それじゃあ最初のウチは大変なことになるんじゃねえの?」

『やっぱり仙道さんもそう思います?』


二人で椅子に腰掛けながら試合展開を予想してはたまに寄り道をしてみたりして。コート上は今にも火が上がりそうなぐらいバチバチなのに私たちのいる空間だけとてもゆっくり時間が流れているように感じていた。




仙道「ね、まだ見つかってねえの」

一際真面目な顔でそんな事をいう仙道さん、恐らく、何ヶ月か前の話。

『まだ……ですよ』







「んじゃあ、まだウチの奴らは紹介出来ねえな。」

と、少し寂しそうな顔をした。

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HAL(プロフ) - ネコさん» ネコさんありがとうございます…、気づいた時めちゃ声出ました、、音で覚えてちゃ行けないですね……!!! (2023年1月28日 14時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - いつも楽しく読ませてもらっています。面白いです、藤真さんのまは、真じゃないでしょうか?間になっていますよ。更新楽しみにしています。 (2023年1月28日 11時) (レス) id: 424c5bcf0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HAL | 作成日時:2023年1月21日 19時

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