二人なら最強…？ただし相性最高。【ヒロアカ】 (ページ29)

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『爆豪くん、まだ近くにいるかな…』

謝んなきゃ

芦戸「きっと切島が足止めしてくれてる、行ってこい！！」

耳郎「アンタら戻ってくるまで、ここで待ってる。」

『ねっ、寝てていいからねっ…！！

みんなありがと、私やっぱみんなのこと大好きだ！！！

いってきます！！』

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爆豪 side

先ほど、彼女から聞かされた真実に混乱し、加えて自分のしてしまったことにも少し後悔していた。

爆豪「(でも、先に殴ってきたのはアイツだろ。)」

数十分前、アイツの部屋で起こったことを思い返す。

『やっぱり、爆豪くんに隠し事なんてできないね。』

そう言った彼女が酷く小さく見えて、

『……個性、なくなったの。あのときに』

あまり何て言っていたか覚えてなくて、ただひたすら自分のせいだと感じていた。

それなのに、俺の心配ばかりする彼女にだんだん苛立ってきて、それで……

爆豪「それ、誰が知ってんだ」

自分より先に、それを知っているやつがいる。

その事実が嫌でも俺をさらに苛立たせてきて

『一緒にインターンに行ったみんなと、先生。
あとは通形先輩も知ってる。』

緑谷出久(デク)もだ。

爆豪「何でっ、！！！
ンな大切なこと俺に言わねえんだよ！！！」

『知られたくなかった、から。』

爆豪「じゃあ何でアイツらには言ったんだ！」

『一緒に、インターンに行って、緑谷くんと切島くんにも言うつもりはなかったけど、気付かれて、それで…。』

止まれ、これ以上コイツに当たっても意味ねえだろ。

爆豪「俺はっ、！！！そんなに頼りないか？！

彼氏って何なんだよ、名前だけじゃねえかよ！！！」

『……うん』

爆豪「何でっ、何でお前はそんな顔してられんだよ…？」

爆豪「俺のせいで個性が失くなったんだぞ……？

もっと怒れよ、もっと文句言えよ！！！！！
ンでなんも言わねえんだよっ！」

ﾊﾞﾁﾝ

乾いた音と、頬への痛み。スグに殴られたんだと分かった

目に涙を貯めながら、悔しそうに口を固く結んでいる。

爆豪「ﾁｯ

ふざけんなっ！！！！！」

『ふざけてるわけ…ないじゃんっ！！！！』

カッとなった衝撃というより、もうほぼ反射のように一発返し、思い切り外へ出た。

何よりもまず、自分の頭を冷やさないといけない。

爆豪「(最後に見た顔が頭から離れねえ、クソが。)」