二人なら最強、ただし相性最悪……？【ヒロアカ】 (ページ20)

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『私の、せいだ。』

みんなが帰ったあとの病室で一人、そんなことを考えていた。

三奈ちゃんから聞いたオールマイトさんの話、私が捕まらなければ爆豪くんは一人でも逃げれたハズだ。

また、足を引っ張ってしまった

あぁ、もうなんで涙なんか出てくるんだよ、ばか。

私に泣く権利なんてないだろ。

「入んぞ」

『えっ、ちょ、まって……、』

「待たねえ」

ぶっきらぼうに扉を開けて中に入ってきた爆豪くん

また、涙を流している所を見られてしまった。

『なんでっ、帰ったはずじゃ……』

爆豪「くだんねーこと考えてんじゃねえかって思って戻ってきた。」

『くだらないことなんかじゃ、ない。』

爆豪「何考えてたか当ててやる、オールマイトの事だろ」

『……うん』

爆豪「……オールマイトを終わらしたのは、俺らだ。

それはもう、誰が何言ったって変わんねえ、事実。」

『……ん、』

爆豪「だからそれをしちまった俺らは、その事実を背負っていかなきゃいけねえんだ。意味、分かるな。」

『……』

爆豪「俺はテメェがここで折れようと関係ねえ。

絶対にオールマイトをも越えるNo.1ヒーローになるぞ」

私の方にグイ、と拳を突き出して宣言した。

そんなふうに言われたら、迷いだって吹っ飛んじゃうよ。

私も、拳を合わせるように出した。

『っ、私も……もう誰にも、負けたくない。』

爆豪「それでこそお前らしいな」

『なんだ、それ……』

フッと微笑んだ彼の顔が、とてもやさしくて、カッコ良いなんて言葉では表せないほど綺麗で……

『そっ、そうだ、あのね……』

爆豪「あ？」

『爆豪くんから貰ったネックレス、ヴィランにやられたときにちぎれちゃったみたいなの…。

せっかくくれたのに、ごめんなさい。』

ベッド脇の小さな机の上に置かれたハンカチ、チェーンの部分がちぎれたネックレスがポツンと置かれていた。

チラッとネックレスに視線を移したかと思えば棚の横にある椅子に座った。

目線が合って、鼓動が早くなる

爆豪「フツーに知ってた、ほら手出せ。」

『えっ、え』

大人しく左手を差し出すと、鎖のちぎれたネックレスを私の手首に巻いている。

爆豪「こーすればブレスレットにも、アンクレットにも出来んだろ」

『ばっ、爆豪くん頭いいねえ！！！』

発想の勝利だ、すごい。