天然な灰谷の姉

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『お父さんと、お母さんが…。』




ｷﾞｭ

「お姉ちゃん、大丈夫だよ。

お姉ちゃんには俺とお兄ちゃんがいる。」



少しだけ抱き締める力を強くして優しく囁いた



「お兄ちゃん、そいつそれ以上殴っても意味ないよ。」


「んー？
お、そうだなぁ。本当は殺してやりてえけど、色々吐いたしこんなもんで許してやるかあ
どうせほっといたら死ぬだろ」


『らん？』


「うん、らんちゃんだよ？
お姉ちゃん怖かったよね。もう大丈夫だからねぇ

ほら、3人でお家かえろ？」


『帰っても、いいのかな。』




「大丈夫だよ、俺がアイツらまとめてやるからね？」


いつもの笑顔で何も無かったようにそう言ってくれた






そのとき、私は弟にとんでもないものを背負わせてしまうのではないかと思った。



『わたしも。』







私もやる。そう言いかけた時、蘭も私を抱き締め指で涙を拭った。



「ダメだよ、お姉ちゃんは綺麗だから。







お姉ちゃんはいつまでも俺と竜胆の隣で笑ってて？」



ね？

と、優しい顔で笑う。












「俺も、お姉ちゃんは綺麗なままでいて欲しい

俺たちのワガママ聞いてくれる？」


『ほんとに、それで後悔しない？』



「うん」

「する訳ないじゃん？」




『そっか。』





「よし、竜胆、お姉ちゃん。
家に帰ろう。」


「うん。」


『ねえ、蘭、竜胆。』


「ん？」

「どうしたの？」





『3人で、手繋いで帰ろ？』






「「うん！」」



















そうして、私たちは3人で家に向かった。

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