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The future3 ページ3

「ところでコジマさん」
「はいはいなんでしょう」



二人でテーブルを囲み、もくもくとご飯を食べている時に、彼女は手を止め、俺に話しかけてきた。
俺も味噌汁を啜った後、お椀をテーブルに置く。



「今の今まで、誰かから告白とかされなかったんですか?」
「うう、ぐさっ!」
「何自分で効果音つけてんですか」



はーっとため息をついて憐みの目を向ける彼女。
こういうとこ昔と変わったっていうか、大人っぽくなったっていうか。
なんか少し寂しい。



「…うーん、それ聞いちゃいます?」
「やっぱり気になるんで」
「ですよねー…。うん、まあそういう話はありましたけども」
「けども?」
「俺の方から断ったんだよね。まあ、半分無理な見合いだったから」
「へー…」



目をまるくした彼女は、箸を再び手に持ち、卵焼きに手を付けた。



「…なんで断ったんですか?」
「え。なんでってAちゃんがいたから」
「……そうですか」




俺がストレートに言うと、彼女は顔を赤くした。
こういうすぐ照れるところは全く変わっていない。



「まあ、親には心配されたよ? 『アンタここで結婚しなかったらどこでするの』って」
「…まあ、もう30ですもんね」
「さっきからぐさぐさくるなあ…」
「私がいるって言ったんですか?」
「確信はなかったから、あともう少し待ってって言ってた」




「私が来なかったらどうするつもりだったんですかー」なんて言いながら、今度は焼き魚をもぐもぐと食べる彼女。意外によく食べる方だということが最近わかった。

でも、自惚れだけど自信はあった。
彼女は戻ってきてくれるって。

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おまんじゅ-30°c - めっちゃ面白かったです! 続編が…!見たいっ…! (2017年4月5日 23時) (レス) id: df7b020f4d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 小夜乃さん» 子供編見てみたいなぁ|´-`)チラッ (2016年1月30日 23時) (レス) id: 7d0449087a (このIDを非表示/違反報告)
春兎(プロフ) - 小夜乃さん» 続編を書いてください! (2015年9月18日 5時) (レス) id: b2eef820f6 (このIDを非表示/違反報告)
小夜乃(プロフ) - 折原さん» わわ……お恥ずかしい(。-_-。) ありがとうございます! (2015年8月17日 11時) (レス) id: 60d59de54f (このIDを非表示/違反報告)
折原(プロフ) - 初コメ失礼致します。前作から読ませてもらってとてもキュンキュンしてます…!あの、誤字を見つけたのですがThe future22 side.youのとこ喋るか食べるか だと思うんですけど喋るか話すかになってますよ!; (2015年8月17日 6時) (レス) id: bd9142f9d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小夜乃 | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2015年6月19日 21時

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