1話 ページ2
朝4時に起きたらまず顔を洗ってルームウェアに着替えて動物たちにご飯をあげて馬と一緒にかけっこして道場で筋トレをしてトイレを掃除してお風呂に入る。
7時に朝ごはんが出来て家族みんなで食べて皆それぞれ仕事に向かう。
私も学校に行く準備をするが、今日は違う。
「引越しの人来たから手伝いなさいA」
『うん』
引越し業者の人たちを部屋に案内して大きな家具を持って行ってもらう。
別に私でも運べたけど、母さんに仕事を取ってはいけないと怒られたから細々したものをトラックに持っていく。
個室を与えられてからずっとすごしてきた部屋は家具は減って少し広く感じる。
こんなにこの部屋広かったんだな。
カバンを持ってリビングに向かうと母さんが身支度していた。
「それじゃ車で送るわよ」
『うん』
私は今年の四月から高校1年になる。
新しい学校はここからでは遠いため両親が部屋を借りてくれたんだ。
オートロック付きのマンションで三階の部屋だ。
一人暮らしなんて初めてだし、ちょっと緊張するけど私がすることは変わらない。
『あ、ねぇ猫どれか1匹連れて行っていい？』
「いいわよーペット可だし」
庭に出れば日向ぼっこしてる黒猫が居た。
この子の名前はクロ、名前付けてるけど野良なんだよね。
一人暮らしちょっと寂しいから着いてきてくれないかな。
『ねぇクロ。私一人暮らしするの。良かったら着いてきて欲しいな』
「なぁーん」
クロは肩に乗ってくれた。
この子は頭が良くてとてもいい子。
ご飯も自分で調整するから本当に猫ってえらい。
犬も連れていきたいけど、我慢だ我慢。
馬たちに挨拶して母が待つ車に向かう。
「クロにしたのね」
『うん』
「この子のご飯も途中で買っときましょ」
『そだね』
「お小遣いは毎月振り込んどくわね、もしなにか急用な時があったら電話しなさい。あとちゃんと毎日の筋トレは続けなさいよ」
『うん』
「それとこれが大切な注意点。私達とヒーローの価値観は少しズレてるから気をつけなさい」
『なるべく殺さないって事でしょ？私したことないしなぁ』
「いずれそういう時が来るかもしれないからね。とりあえず免許取るまではその選択を省いたほかの選択で頑張りなさい」
『はい』
「あんた父さんに似て顔に出ないからお母さん心配だわ」
『えーなんで？』
「友達できないよ？」
『友達作る為に行く訳じゃないし』
「友達は大事よ」
『はーい』
こんなに話す母さんは初めてだな。
.
続く
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作者名：yoru05 | 作成日時：2024年2月24日 0時
