episode23 ページ26
走って、走って、走って。
もう、息が苦しい。
それでもまだ、轟くんの背中は見えない。
改札を抜けて、人混みを掻き分けて、階段を降りていく、赤と白の髪をした、彼を見つけた
「 ま、待って…っ 」
走って、走って。
待って、行かないで
“ 間もなく、○○行きの電車が出発します ”
階段を駆け下りる最中、電車に乗り込んでいく
ダメだ。今扉がしまったら、手遅れになる
“ ドアがしまります。”
「 轟くん…っ、う、わっ 」
何て、情けないんだ。
私は最後の最後で、階段から踏み外した
もう、だめだ。
間に合わない。
伝えられない。
私は目を閉じた。
もう、このまま落ちてしまおう。
どうせ伝えられないんだから。
電車が走る音がする。
でも、私の体は、痛くなかった。
温かい。
「 危ねえだろ 」
目を開けたら、轟くんに抱きとめられていた
「 と、どろき…くん、何で 」
「 …お前の声が聞こえた 」
涙が溢れて、私は轟くんに腕を回した。
「 避けて、ごめんなさい 」
「 …それは、俺が 」
「 自信が、なかったの。ううん、まだ、正直自信ないし、怖い 」
「 …ああ、？」
私は、轟くんから少し離れた。
小さく深呼吸をして、ちゃんと、轟くんの目を見る
「 それでも、いいかな 」
「 …？」
「 私も、轟くんが好き。ずっと、ずっと前から、好ー…っ 」
轟くんが、私を抱きしめた。
だから私も、轟くんを抱きしめた
「 やべえ 」
「 …うん、」
「 すげえ、嬉しい 」
「 私も 」
間に合った。
私の想いは、ちゃんと伝わった。
「 好きだ、 」
「 …うん 」
また、涙が出てきた。
最近、涙腺緩んじゃったのかな
嬉しくて、涙が溢れる
私を好きになってくれてありがとう。
気持ちを伝えてくれてありがとう。
気持ちを受け入れてくれてありがとう
「 これから、よろしくね。轟くん 」
「 よろしくな、A 」
私達は手を繋いだ。
少し恥ずかしくて、目を逸らした。
それから、もう一度。
目が合って、2人ではにかんだ。
続く (更新停止中)
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夜乃ツキ(プロフ) - バニラバニラさん» 壮大なネタバレ！！！！キャラ崩壊ろきくんですが、ドキドキして頂けたなら嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2019年1月27日 18時) (
レス) id: afb473d78d (このIDを非表示/違反報告)
バニラバニラ(プロフ) - 轟くんとナチュラルに指くわえるのは胸キュンですね！電車でバランス崩して距離がめっちゃ近いのもドキドキしました！ (2019年1月27日 11時) (レス) id: 171a74232b (このIDを非表示/違反報告)
夜乃ツキ(プロフ) - Ｈｙｎｅさん» はじめまして。コメントありがとうございます。今回はばちばちに轟くんがキャラ崩壊していく話なので、飽きずに付き合ってやってください。これからもよろしくお願いします！ (2019年1月26日 22時) (レス) id: afb473d78d (このIDを非表示/違反報告)
Ｈｙｎｅ(プロフ) - はじめまして。轟くんと夢主ちゃんが可愛い！続き楽しみにしています。 (2019年1月26日 15時) (レス) id: f2fe0e322f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜乃ツキ | 作成日時：2019年1月25日 22時
