episode19 ページ22
気づいたらもう夕方になっていた
考えてたら、いつの間にか寝てしまっていたみたいだ。
「 んーーっ 」
大きく伸びをして、息を吐いた
「 だいぶ楽になった 」
この感じだと、多分熱も下がってる
私がリビングに降りると、テーブルに置き手紙が置いてあった。
夜ご飯は冷蔵庫に入ってるらしい
「 オムライスか 」
私がそう呟いたのと同時くらいに、家のチャイムが鳴る。
「 はーい 」
手ぐしで髪を整えながら、パジャマ姿であることを心の中で謝罪し扉を開けた
「 …え 」
「 見舞い。大丈夫か 」
でも生憎、あなたにあう準備は出来てない
「 と、轟くん！？ちょ、ちょっと待って。ごめん私今パジャマで、髪もボサボサ… 」
「 いい。少し話せるか 」
轟くんの真っ直ぐな目に、私は頷いた
「 …とりあえず、入る？」
「 ああ。お邪魔します 」
とりあえずリビングに通して、お茶を出した
互いに向き合う形で椅子に座って、お茶を飲む
互いに沈黙のままで、もうお茶がなくなりそうだ
「 …何で、言わなかったんだ 」
「 え？」
「 俺はそんなに、頼りねえか 」
「 そ、そんなことない！」
急にどうしたんだ。
「 俺はもう、後悔はしたくねえって思う。
だから、Aがずっと一人で苦しんでたのは、あまり、いい気がしなかった 」
私は、目を逸らしてしまった
なんだか、いたたまれなかった。
「 こっち見ろ 」
私は逸らしたまま、黙り込む
「 A 」
「 … 」
「 目え合わせろ 」
私は轟くんに、なんて言えばいいんだろう
ごめんって言ったらいいのかな。
でもそれは、とても無責任じゃないかな
「 ちゃんと目見て話がしてえんだ 」
その言葉に、私はやっと、轟くんと目を合わせた
「 …俺は、Aを守りたい、と思う。」
私も、轟くんを守りたかった
「 一人で泣くなって、思う。」
一人で苦しまないでって、思ってた
「 A 」
私はあなたに、何ができただろうか
「 好きだ 」
何を、してあげられただろうか。
「 え… 」
「 …考えといてくれ。」
轟くんが席を立って、玄関に歩いて行った
待って、待って、何それ。
「 返事はすぐじゃなくていい。
早く、風邪治るといいな。」
玄関の扉が閉まって、私は座り込んだ
何で、何。好きって。
「 何で、そんなとこ言うの 」
私の気持ちは、ぐちゃぐちゃなままだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 250人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜乃ツキ(プロフ) - バニラバニラさん» 壮大なネタバレ！！！！キャラ崩壊ろきくんですが、ドキドキして頂けたなら嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2019年1月27日 18時) (
レス) id: afb473d78d (このIDを非表示/違反報告)
バニラバニラ(プロフ) - 轟くんとナチュラルに指くわえるのは胸キュンですね！電車でバランス崩して距離がめっちゃ近いのもドキドキしました！ (2019年1月27日 11時) (レス) id: 171a74232b (このIDを非表示/違反報告)
夜乃ツキ(プロフ) - Ｈｙｎｅさん» はじめまして。コメントありがとうございます。今回はばちばちに轟くんがキャラ崩壊していく話なので、飽きずに付き合ってやってください。これからもよろしくお願いします！ (2019年1月26日 22時) (レス) id: afb473d78d (このIDを非表示/違反報告)
Ｈｙｎｅ(プロフ) - はじめまして。轟くんと夢主ちゃんが可愛い！続き楽しみにしています。 (2019年1月26日 15時) (レス) id: f2fe0e322f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜乃ツキ | 作成日時：2019年1月25日 22時
