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自己紹介 龍祁宗近 ページ11

だが、見慣れてしまった彼の心中はツッコミでしか溢れかえってない。


「…まぁ、ええわ。今度からペットボットルをすっぱり斬るなんてことするなよ」

「あい判った」



本当に判ったのかこの1200歳児は……。
適当な返事をよこし、嬉々としてお茶を飲む龍祁に思わず彼は疑いの目を向ける。
しかし、実際の所、現代の物一つ一つに新鮮な反応を見せ脆い見た目とは反対に満面の笑みを描きながら毎日を過ごしている彼女に和み、また可愛いとすら思うのは事実だ。
赤ん坊ですらそんな反応は見せない。

結果、おばあちゃんもいいかもと自己完結に至った。




「さて、龍祁。俺はあくまでペットボットルの開け方を教えに来た訳ではない」

「ふむ、そうなのか?」

「いや考えれば普通に分かるだろ…。」

「はっはっは、確かになあ」




大らかに笑って受け流す龍祁にレオンは密かに溜息を吐いた。
まだお茶を飲んでいる龍祁にレオンは一瞥をよこし立ち上がる。いつの間にか、龍祁が握っていた刀は腰の鞘へと戻っていた。




首相(クソ野郎)が民衆の前で自己紹介をしろ、だとよ」

「ほぉ。首相殿がか。承知した。種族のことはどうすればいいのだ」

「好きなようにやってくれ。自分が刀剣の付喪神であることを話しても話さなくてもどちらでも構わない。だが、話したら恐らく…そこはスラムだ。龍祁に助けをこう人が来ると思うゾ?「神様だ」と言ってな」

「ふむ。まあゆっくりと考えておく」

「そうしてくれ」
 


レオンが背を彼女に向け、足早に去ろうとしたとき「して」と背後から声がかかった。

その声色から殺気を感じ取った。レオンの足が脳裏の警告により止まる。脂汗が滴った。
炯々とした獲物を刈り取らんとする瞳が背中に突き刺さる。殺気がむわりと滲み、どうしようもなくどん底に落とされた気分だった。

矢張り普段はのんびりとしていても自身が尊敬している相手なだけある。流石――


レオンがそう思った時




「其処には書記長殿もいらっしゃるのか」

「いやちゃっかり餌付けされんなや!!!」



予想外すぎる反応に思わずツッコんでしまった。
彼等が住まう国の書記長は、所謂彼女のような人外が死ぬほど嫌いだ。しかし、龍祁の顔立ちは非常に美しいがために書記長はでゅふふときったねえ唾を垂らしこっそりと餌付けをしていた。

hshs龍祁ちゃん可愛いね、と。




レオンがこれ以上書記長に会うなと言ったのは言うまでもない。

月菜 暇つぶし→←自己紹介 龍祁宗近



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味噌田楽(プロフ) - 更新しました。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 9f9b8eea81 (このIDを非表示/違反報告)
味噌田楽(プロフ) - 更新します。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 9f9b8eea81 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 三ツ星優星さん» 了解しました。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 15069fcb1b (このIDを非表示/違反報告)
三ツ星優星(プロフ) - 柊 琥珀さん» メモ欄のお知らせです。追記も少ししたので閲覧お願いします(。・ω・)ゞ (2021年3月14日 0時) (レス) id: b581edf190 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 三ツ星優星さん» お知らせってどこのお知らせですか? (2021年3月13日 21時) (レス) id: 15069fcb1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:参加者様一同 x他6人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ikatomo/  
作成日時:2021年1月24日 0時

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