Ep,7 ページ7
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ピンポーン
ピンポーン、ピンポ、ピンポー「何！？」
「あ、やっとでてき…おい！？」
…私の怒涛の一日は終了したんじゃなかったの？
どうしてユノがここにいるの！？
ていうかわざと無視してたんだから、諦めて帰りなさいよ！
って……あぁ、そうだった。
ユノはそれができない奴だった…
「…何」
ユノのとびきりの笑顔に思わず閉めてしまった扉を少しだけ開いて、顔を覗かせる。
「なんでいきなり閉めるんだよ…まぁいいや。飯、もう食った？」
「…まだだけど」
そう言うと、ホッとしたように息をつく。
そんなユノに、こちらは首を傾げる。
「じゃあ、俺んち来いよ」
「…は？」
「今日家一人なんだよね。だから久しぶりに料理でもしようと思ってさ」
…今、なんて言った？
「それで、よかったらお前も一緒に…」
「ちょっと待ったぁああ！！」
「……へ？」
｢へ？｣じゃないわ！
何？
ユノが料理作るって！？
嘘でしょ、というか冗談でもそんな事やめてほしい。
「だめ、ユノ、落ち着いて」
いや、とりあえず私が落ち着こう。
「はぁ…うち、上がっていきなさい」
…まずはこいつを引き止めないと。
うちまで火事になりかねない。
いや、冗談じゃなくて。
どうして私があんなに必死にユノを止めたのか。
どうして社会人になった今でもユノが実家通いなのか。
まぁ、世の中にそういう人はたくさんいるけど。
というか私が人の事言えないけれど。
ユノが一人暮らしをしたいと言った時、どれだけ必死に説得したか。
ユノの一家全員、私も含めて近所の知り合いまで。
なんでって？
ユノに家事をやらせたら命が危ないからだ。
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作者名：あき | 作成日時：2017年5月21日 20時
