番外 ページ8
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「ユンギ、」
「.....んぅ」
「起きて」
「...ばか、乗んな、」
ずし、と身体に重さが乗る。なんだよ重いな。
センイルに随分面倒なことをされたせいで、こっちは疲れてんだ。今日は午後からだから寝かせてくれ。
今何時、微睡みの中で俺の上に乗っているAの腰を捕まえる。9時半と答えるAをじゃああと1時間と布団に引きずり込む。少しひんやりしたAのパジャマが温もりに包まれて温かくなっていく。
観念したようにユンギと俺の名前を呼びながら俺の胸に頬を寄せるAをしっかりと抱きしめる。
「...手、つめてぇ」
「さっき顔洗ってたから」
「あったかい方がすき」
「今日は甘々だね、シュガさん」
「...シュガーだからな、」
ひやりと冷たさを帯びるAの手をきゅっと握って、間を詰めるように抱きしめる力を強める。
俺の熱、Aの熱。ゆっくりとお互いの熱が溶けて、混ざり合う。心地良い。Aのあたたかさは俺の拠り所で、かえるばしょで。無くてはならないもの。
ユンギさすがに暑いよ、とくぐもった声が聞こえるも無視無視。俺を包むあたたかさはAが良いしAじゃなきゃダメだ。
「すき」
「ん、なに」
「すきだよ、A」
「わたしも」
「なに?」
「すきだよ」
「ん」
緩くたっていい。俺達の愛は簡単には解けないし、引き裂けもしない。
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最高28位ありがとうございます。
ではまたどこかでお会いしましょう。
19.03.12
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