角名くんに告白されました (ページ4)

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放課後の教室は、人があまりいない。

この薄暗くなったこの空間が結構好きだったりする。

「あ、イオナー今帰るん？」

友達の辻井莉子。

「帰るー。莉子は部活ー？」

「部活ー。私日直やったんやけど、日誌出すと部活遅れてまうねん、出してもらっていい？」

莉子は部活に熱心だ。

吹奏楽部も強豪だもんね、この学校。

「いいよ。部活頑張ってね。」

「ありがとう！助かる！じゃあまた月曜日な！」

「またねー。」

月曜日？

そっか、今日金曜日だ。

特に何も入ってないスクールバッグを持ち、職員室まで歩く。

角名くんはずっと歩幅を合わせて歩いてくれている。

あらやだ、すごい優しいじゃない。

「角名くん、日誌出してきていい？」

「もちろん。」

ｺﾝｺﾝｶﾞﾗｶﾞﾗ

「失礼します。高橋先生、莉子に代わって日誌出しに来ました。」

「おぉ、ご苦労。なんだ、辻井どうかしたんか？」

「部活が忙しいらしくて、代理です。」

「あー吹奏楽部にお客様来てるらしいもんな。ん、じゃあありがとうな。気ぃつけて帰れよ。春は不審者も増えるからな。」

「はい。失礼します。」

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

職員室を出ると、廊下で荷物を持って待っていてくれた角名くん。

「お待たせ。わ、荷物ありがとう。じゃあ行こっか。」

「…うん。」

学校を出て、街に足を運ぶ。