Orange (ページ1)

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Orange 〈1〉ページ1

YG サイド

ジン→JN ユンギ→YG ホソク→HS ナムジュン→RM ジミン→JM テヒョン→V ジョングク→JK

JN「わー、オレンジのいい香りがする!!」

ある日、収録を終えて楽屋に戻るとジンヒョンがそう言った。

YG「……そうですか？」

おれの嗅覚を疑ってみるが、他のメンバーも首を傾げている。

JN「見てよ、ほら!!」

ジンヒョンが指を指した先にはビニール袋。開けてみると大量のオレンジ。

JN「やったぁ。ぼく、お腹ぺこぺこだったんだよね！」

と、すぐに皮を剥いて食べ始めた。

空腹なヒョンの嗅覚は恐ろしいと知った。

V「わーい、ぼくも食べようっと。」

JK「ぼくも！」

食べ盛りのマンネ共が駆けていく。

ホソクたちもそれに続く。

疲れていたおれは椅子に座ってその様子をぼんやりと眺めた。

いつの間にか、一瞬うとうとしていたらしい。

目の前が影って、ハッと顔を上げるとオレンジの香りを漂わせたジンヒョンがいた。

JN「ユンギも食べる？………おっと。」

ヒョンは指を伝って垂れてきたオレンジの果汁をぺろりと舐めとる。

収録直後なので、汗ばみしっとりした髪や挑発的なアイメイクなども手伝って、妙に色っぽいヒョンが形成されていた。

YG「……食べます。」

そう言うと、ヒョンは当然のようにおれの隣に腰を降ろしてオレンジを1つ差し出した。

YG「あ、ちょっと酸っぱい。」

思わず口をすぼめると、そこがいいんじゃないかと背中を叩かれる。

JN「あー、美味しい。」

YG「ヒョンってそんなにオレンジ好きでしたっけ。」

JN「んー……最初はオレンジの香りが好きになった。今は食べるのも大好き。」

YG「……へぇ。」

JN「あ！ユンギ、自分から聞いといで興味なさげだよ！」

ぷんすかしてるヒョンを適当にあしらって、もうひと房、口に運ぶ。

ゆっくりと咀嚼すると甘酸っぱいオレンジの味が口いっぱいに広がった。

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