【∞】∞の４あ８せを part13【４８】 (ページ15)

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＊　★You Yokoyama ページ15

夜。

みなみにおやすみを告げた後、

俺はこっそりと家を抜け出し、公衆電話の前に立っていた。

あの報道を見た後、

ネットを覗くと、

『たかみな復帰らしい！嬉しい！』
『横山くんおかえり！』

なんてコメントがたくさん書いてあった。

俺らのこと、待ってる人がおるってことが

心にぐさりと刺さった。

かといって、素直に東京に戻ろうとは思えん。

みなみもおるし、そう簡単に決めていいこととは違う。

あの日からずっと、

布団に入ると考えることと言えば、

みんなのことやった。

事務所の垣根を越えてまでコンサートを作ってるみんなの姿は

その姿を追うドキュメンタリーで見てきたから知ってる。

そして、男女のアイドルが共演することがいかに難しいことかってことも経験から知ってる。

俺らのためと誰も公言はしてないけど

でも、なんとなく俺らのことを想ってKJN48が動いてるんやってことは感じてた。

その想いを無駄にしてもええんか…？

そんな疑問と一緒に

帰ったらまた、みなみを危険にさらしてしまうかもしれへん…

ここ一年付き合ってきた不安が沸き上がってくる。

結局、自分でもよぉわからんくなって

気がついたら、アイツの連絡先が書かれたメモを手に取っていた。

チャリン…

10円玉を一つ、電話にいれ

俺はその番号をゆっくりと押した…