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どれくらいの間、隆平の温もりを探しただろう…
忠義自身が亮と章大に励まされ
少しばかり冷静さを取り戻したせいもあるかもしれないが、
徐々に忠義は隆平からカタカタと小さな震えを感じることができるようになっていた。
一時は最悪の事態が頭によぎっていた分、
忠義は隆平の生の証にほんのわずか心をなで下ろし、
素人ながらに隆平の胸に耳を押し当てその音を確かめた。
目を閉じ幼い頃の記憶を頼れば、
発作にまでは至っていないように思うが
呼吸が浅く苦しげなことに変わりはない。
「おおくら、はよ、へやにつれてったってっ」
「まるを、たのむで」
月明かりしか無い今
その怪我の程度をはっきりと確かめることはできない。
だが、途切れ途切れに紡がれる章大と亮の願い
それだけで長年二人の隣で歩んできた忠義は全てを悟った。
「マルちゃん、ちょっと、揺れるで」
もう身体に力を入れることなどできやしない隆平を背負って
力の入りにくい膝に手を当て
立ち上がった。
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愛∞ - 続編も、読ませて頂きました。これからの展開に、ハラハラドキドキしています。これからも更新頑張ってください! (2018年6月22日 16時) (レス) id: bcf804df6a (このIDを非表示/違反報告)
愛∞ - 良ければ、私の作品も読んでください。もし、読んでくれたら、コメントください。絶対返信します。ヒバナ、ヒバナ2、青春のすべて、僕と君以外がいない街、すばるくん検定など。 (2018年6月17日 20時) (レス) id: bcf804df6a (このIDを非表示/違反報告)
よんぱち(プロフ) - 愛∞さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです(^^)これからも楽しんでいただけるよう頑張ります! (2018年5月26日 23時) (レス) id: 133e76bc63 (このIDを非表示/違反報告)
愛∞ - この小説の世界に、引き込まれます。めっちゃ、面白いです。 (2018年5月21日 12時) (レス) id: ee6c2328de (このIDを非表示/違反報告)
よんぱち(プロフ) - 花音さん» コメントありがとうございます!返信遅くなり申し訳ございません(;_;)そう言っていただけてとても嬉しいです!亀さん更新ですがこれからも頑張ります(^^) (2018年5月20日 22時) (レス) id: 133e76bc63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よんぱち | 作成日時:2017年12月1日 22時