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「あぁ〜腹いっぱい」
「ほんま、量すごかったぁ」
「おいしかったぁ…」
兵舎の中の個室
3人1組で訓練兵が体を休めるその場に
安田、錦戸、大倉は見てた腹をほっぽり出して寝転んでいた
一日の厳しい訓練を終え、体を休ませる時
それが彼らに与えられたわずかな休息の時であり、
童心に帰る時間であった。
中学卒業と同時に兵舎に入った彼らはまだ所属半年。
階級は訓練兵の中で最下のもので、たくさんの年上に混ざって暮らす生活は
窮屈極まりないものであった。
「大倉食べ過ぎやろ。そんなんやから太るねん」
「ここに来てから太ってへんも〜ん。そんなん言うたらヤスは食べへんから小さいまんまやねんで」
「それは言うたらアカンやつ〜」
外に声が漏れへんように、3人で静かに笑いあう。
時折、大倉の口から零れだしてしまう大きな笑い声は、まぁ、気にはなるが。
同時に軍入りを志願し、同じ電車で町を去り、同じ兵舎に入り、そして同じ部屋になった。
小さなころから気心知れた人間がそばにいることを
彼らは何よりも励みに思っていた。
日々、厳しい訓練に耐える彼らもまだまだ子供。
この国が戦争をしていなければ、高校に通っている年齢だ。
成長期、遊びたい盛りの青春を戦争に染められてしまった彼らだが、
こうして幼いころと変わらず語り合える喜びを味わっていた。
「おばちゃん、クビになったんかな？」
「どうやろう…最近腰の調子悪そうやったけど」
「今日の料理のうまさは絶対あのおばちゃんとちゃう。誰やろうなぁ作ったん」
「じゃあさ、予想しようやぁ。一番近かった奴が、明日のおかず分けてもらえるってのでどう？」
「ええなぁー、よっしゃ、俺、おばちゃんより若いお姉さんやと思う」
「それは願望やろ(笑)う〜ん、ほな僕はおじいちゃんやと思う！」
新しい料理の作り手は誰か
そんなことさえ楽しみに変えられる彼らの友情は
この兵舎の中で一番、強固なものであった。
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愛∞ - 続編も、読ませて頂きました。これからの展開に、ハラハラドキドキしています。これからも更新頑張ってください！ (2018年6月22日 16時) (
レス) id: bcf804df6a (このIDを非表示/違反報告)
愛∞ - 良ければ、私の作品も読んでください。もし、読んでくれたら、コメントください。絶対返信します。ヒバナ、ヒバナ2、青春のすべて、僕と君以外がいない街、すばるくん検定など。 (2018年6月17日 20時) (レス) id: bcf804df6a (このIDを非表示/違反報告)
よんぱち(プロフ) - 愛∞さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです(^^)これからも楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2018年5月26日 23時) (レス) id: 133e76bc63 (このIDを非表示/違反報告)
愛∞ - この小説の世界に、引き込まれます。めっちゃ、面白いです。 (2018年5月21日 12時) (レス) id: ee6c2328de (このIDを非表示/違反報告)
よんぱち(プロフ) - 花音さん» コメントありがとうございます！返信遅くなり申し訳ございません(;_;)そう言っていただけてとても嬉しいです！亀さん更新ですがこれからも頑張ります(^^) (2018年5月20日 22時) (レス) id: 133e76bc63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よんぱち | 作成日時：2017年12月1日 22時
