ここにいたこと【４８】

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繋がれた手をほどき

携帯を取り出して画面を覗き込む


「読むね・・・」


一つ大きく深呼吸をして
私はメールを読んだ


『チームKのみんなへ。

初日おめでとうございます。
ここまで力を合わせて、チームの絆を深めながら
ツラいこと、悲しいこと、いろんな壁を乗り越えてきたよね。
みんなが一生懸命頑張っているのに、私だけ、突然辞めてしまってごめんなさい。
きちんとみんなに向き合うこともせず勝手にこんな決断をしてしまったこと、
本当に申し訳なく思っています。
合わせる顔がありません。

でも、今日の日をどうしてもお祝いしたくて
優ちゃんにメールを託しました。
こんな私が言えることじゃないかもしれないけれど、チームKの17人なら絶対大丈夫。
みんなは最高のチームだよ。
自信を持って、最高のパフォーマンスをお客さんに届けてきてね。
ずっと見守っています。


チームK１７人全員の未来が明るいものでありますように。

A』



読み終わって顔を上げると
みんなの目から大粒の涙があふれていた…


「Aの想いの分も、精一杯頑張ろう？」


目から溢れ出す涙を拭った手で
隣のメンバーの手を取った。

一人、また一人、涙を拭いた顔を上げる。

どんどん繋がる仲間の輪。


「本番１分前でーす」

１７人の手と手が繋がった瞬間かかる
スタッフさんからのステージへの誘いの声


もう一度大きく息を吸って・・・


優「チームK初日行くぞーーーーーー！！！！」

K「「「「「おぉーーーーーーー！！！！！」」」」」」


夢の舞台へと１７人で駆け出した

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