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A「でもね、皆の姿をみて、活躍を見れば見るほど、

  喜びと同時に、私たちはもう違う道を行ってるんだって思いも沸いてきたの。」


Aは少し寂しそうに顔をゆがめて


A「だからね、もうチームKのみんなのことをチームメイトじゃなくて、
  《メンバーの方々》って意識しようって決めたの。
  だから、みんなにも、もちろん優ちゃんにも、
  私のことはメンバーじゃなくて、スタッフの一員として接してほしい。
  これからは、私は舞台裏で支えるスタッフ。
  みんなはステージで輝くアイドル。
  そこはきちんとしとくべきだと思うからさ」


そんなの…寂しいじゃん…

だけど、私情に負けず、

道理を貫こうとするAを止める権利は私にはない…

ならせめて…


優「スタッフとして、そばにいてくれるんだよね?ずっと…」

A「うん。そばでみてるよ。みんなのこと…」


形が変わっても隣にいてほしい…

夢を叶える姿を見ていてほしい…

Kの夢も、

優「私のことも…?」

A「うん。優ちゃんのことも。」


私の夢も。

何の根拠もないけれど、

Aがいれば、前を向いて居続けられる気がする…


A「優ちゃん、アイドルとして上を目指そうっていう私の夢。優ちゃんに託すね。」

優「えっ…?」

A「優ちゃんなら絶対叶えてくれるって信じてる。」


Aは私の手を両手で優しく包んでにっこりと笑った


優「うんっ…」


私は自信も確証も何もないけれど

一つ大きく頷いた。

そうすると、Aは今日一番の笑顔を見せた。

A「公の場ではメンバーとスタッフだけど、

  たまにはこうして食事したいなぁ…一人の友達としてさ」

優「もちろん。Aは親友だもん」


これもまた、Aの望みのひとつなのだろうとこの時思った。

メンバーと一線を越えて親しくしてはいけないスタッフは

メンバーとメンバーの間にある絆という深い関係を味わうことはできない。

ならば、病気にさえならなければ当たり前に味わえていたであろう感情を

私とだけでも感じてほしい…


これまで、芸能界で成功したいという自分の夢を実現したいがためだけに歩んできた日々が

私だけでなくAの夢までもを背負った日々へと変わった瞬間だった。



こうして、私とAの特別な関係が幕を開けた。

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RINGO(プロフ) - いつも楽しみにしてます! (2016年5月23日 12時) (レス) id: 87437feb54 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2016年4月22日 3時) (レス) id: 0553124e7e (このIDを非表示/違反報告)
よんぱち(プロフ) - 優依さん» ありがとうございます(^^♪いつも読んでいただき感謝感謝です! (2016年4月6日 22時) (レス) id: f465cba461 (このIDを非表示/違反報告)
よんぱち(プロフ) - ななかさん» コメントありがとうございます!ご期待に添えるかはわかりませんが、ぜひ楽しんでください!これからもよろしくお願いします(^^) (2016年4月6日 22時) (レス) id: f465cba461 (このIDを非表示/違反報告)
優依(プロフ) - 出来てますよ! (2016年4月5日 23時) (レス) id: 10966c9586 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よんぱち | 作成日時:2015年12月20日 21時

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