【∞】∞の４あ８せを part３【48】

＊　★Shingo　Murakami ページ23

村「ホンマすいません」

スタッフさんに頼み込んで撮影は後日改めてすることになった。

楽屋出て30分はたっとる。

けど、楽屋に戻ると
目に入ってきたのは相変わらず吐瀉物にまみれながら立っとる亮やった。
ひざに手をおいてやっと立っとる感じ。
さっきより確実に辛そうや…

安「信ちゃんッ…(涙」
ヤスは泣いてるし、マルもすばるも困っとる様子。
そろそろ止めな…
村「ヨコ、もうええんちゃう？亮も反省したやろうから」
横「アカン。」

そのときやった

錦「ﾊｧ…ﾊｧ…ﾊｧﾊｧ…」

亮の呼吸が乱れ始めた。

これは…過呼吸やろ…

村「紙袋持ってないか？」

4人で紙袋を探しとる間、ヨコはしゃがみこんだ亮を力づくで立たせとった

錦「ﾊｧﾊｧﾊｧ…」

渋「あったで！」
紙袋を差し出したすばるに
横「アカンって言うとるやろ！」

また、ヨコの厳しい言葉がとんだ。
さすがにこれにはすばるも反論。

渋「なんでや！亮苦しんどるやんか！助けたるのが仲間やないんか？」
横「なんでもかんでも手助けするんが正しいわけやないやろ！」

そういってヨコは苦しむ亮をただ眺めとるだけやった
ヨコの言い分もわからんくはないけど、この状況でそれは言えへんで。
俺もすばるに加勢して
村「ヨコ、もうええて…」

そう言おうとしたとき…


錦「ﾊｧ…ご…ﾋｯｸ…メン…」


『ごめん』
亮が荒い呼吸の中で確かにそう言った

目からは涙をぽろぽろ流しとる




その一言でヨコの顔つきが変わった。

横「よぉ言えたな。どっくん」

ヨコは亮を両手で包みこんだ

それから亮を自分が座っとった椅子に座らせて

横「すばる、袋」

すばるから受け取った紙袋を亮の口に当てて背中をさすってあげとる。

さっきまでの剣幕はどこへやら…

いつもの優しいヨコに戻っとった。

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