「信頼」なんて......するんじゃなかった２

裏切り４５ ページ6

古川と戦った時に、何かの違和感を感じた









自分のものではない思考が聞こえた









その時は、頭が混乱していてよく分からなかったが、今になり、整理してみると分かったことがある









それを今からお館様に伝えに行こうとしている









『すみません、お館様の屋敷まで案内して頂けませんか？』









隠「は、はい、桜柱様。」









矢張り、まだ古川がいた頃の悪い噂が残っているのだろう。少し、怯えている様にも見える









目隠しをされ、運ばれていた









隠「着きました」









『ありがとう』









そう、感謝の意を伝え、お館様の屋敷に入った









お館様「よく来たね、A。元気そうでよかったよ」









『有り難きお言葉。お館様に置かれましても、益々の御多幸を切にお祈りしております』









お館様「ありがとう。それで、今日はどうしたんだい？」









『二つ程御報告がございます。』









『一つ目は、記憶が今朝方戻りました。ご心配をお掛けし、申し訳ありませんでした。』









『二つ目は、古川.........いえ、上弦の零についてです。』









お館様「......何かあったのかい」









『はい。数日前、私と上弦の零が遭遇した際に、古川の思考と思われるものが頭に流れてきたのです。』









『予想ですが、恐らく、古川の血気術は記憶関係の物で、まだ使いこなせていないのだと思います』









お館様「そうか......どんなものが流れてきたんだい？」









『......古川は、柱の記憶を操り、私をもう一度貶める計画を立てていました』









お館様「...........そうか、すまないね、A。この事を未然に防げなかったのは私の責任だ。」









『い、いえ！お館様の責任ではございません！』









お館様「いや、本当にすまなかったね」









『.........大丈夫です、そこで、ある"作戦"があるのですが、聞いていただけますでしょうか』









お館様「なんだい？」









『それは......』









お館様「分かった、他の柱にも、Aから連絡してもらってもいいかな？」









『御意。』









この作戦が成功すれば、全てが終わる









『古川.........絶対に、許さない.......！』

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