「信頼」なんて......するんじゃなかった２

裏切り５２ ページ13

ゆりside







嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ









血気術が解けた？そんなわけない、だって、皆はまだ私を愛して、彼奴を嫌っていたのに、なのに...









ゆり「っゔ、ぐ...あまい、のよ...毒なんて、効くわけないでしょ...！」









幸い、鬼になったばかりだからか、毒が効かない
自分の体で実証済だ









ゆり「早く、早く逃げなきゃ、そうだ、あの方に血を分けてもらおう、そうすれば、あの女も...！」









『逃がしませんよ』









大嫌いな声と共に、頬を刀が掠める









ゆり「っ...なんで、追いついてんのよ...！」









『技で探したのですよ。お陰で時間が掛かりました。』









この女だけは、許さない...









ゆり「......A」









無言でAは見つめる









あんたの弱点は、もう分かってんのよ









ゆり「なんで、邪魔ばっかりするの...私は、愛されたかっただけなのに...愛されれば、殴られなかったのに...」









『......』









ゆり「もう嫌だよぉ....」









『......何か、あなたにも、あったのですね』









ゆり「......もう、抵抗しないから...痛くなく、殺してよ...」









『......分かりました、貴方も、いつか、愛されますように...』









Aは静かに刀を持ち上げ、ゆりの横に立つ









ゆり「...いい人ぶって、馬鹿なんじゃないの？」









『は......っが、はっ........』









さよなら、世界で1番嫌いな奴









くだらない優しさなんて、持つから悪いんだよ









Aのお腹には深々と短刀が刺さっていた

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