torn〜悲しみの記憶〜4

Shota ページ3

青「おはよう」

緑「…おはよ。」


ある、空が雲に覆われたどんよりとした空気の日。

その日は、大倉と二人で街ロケの仕事やった。

大倉が復帰してからは初めてとなる二人きりでの仕事。


僕はどうしてもの時以外は亮の病室にこもってるし

６人でのレギュラーの仕事も数週間に1回しかないから

大倉と顔を合わせるんは久しぶり。


迎えに来てくれたロケ車の後部座席には

すでに先に迎えが行った大倉がおってんけど

その表情は暗くて声に元気もない


復帰してから仕事立て込んでるみたいやし

疲れてるんかなと思ったけど

どうもそんな感じとはちゃう…


青「どうしたん？」

緑「ん？…なんもないよ…」


表情と声が合ってへん…

無理して笑ってるの、バレバレや…

これはなんかあったかな？


青「何もない割には元気ないやん？」

緑「そう…？」

青「うん。僕でよかったら話聞くで？」


そういうと大倉は俯いて、少し考えてから口を開いた


緑「俺さ、仕事、始めたやん？」

青「うん。」

緑「そこでさ、その…いろいろ言われるんはかまへんねん…
　 雑誌載るたびになんか言うてくる人なんてこれまでもおったし…」


あの喧嘩の件でいろいろ言われてるってことか？

大倉、意外と繊細なとこあるからそれだけでもかなり堪えてると思うねんけど

それはかまへんってどういうこと？


緑「でもな…亮ちゃんのこと言われるんが、めっちゃ嫌やねん。」

青「亮のこと？」

緑「おん…」


大倉はギュッと唇を堅く結んだ後

さっきよりもさらに顔を曇らせて言葉を続けた

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