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「ど、どど、どうさ、れたんですか…っ」
飛び退いた、筈だった。なのに何故か伊沢さんは空いた距離を良しとせず、すぐに距離を詰めてくる
「…Aちゃん」
「っ…な、なんで、しょう…」
まさか好きだということがバレてしまったか、と怖くなって目をつむる。そして暗闇の中、ポンッ、と肩に置かれる両手
予想外のことに上ずった声を出して目を開けると、彼は難しそうに眉間にシワを寄せていた表情から一変、困ったような、でもどこか呆れたような、優しい笑みを浮かべていた
自分では見えないが、多分今私の頭の上には無数のはてなが浮かんでいることだろう
「―――カメラアイのこと隠してた件については、別に俺らなんも気にしてないから」
「…え」
「なにかしら言えない事情があったんだろ?Aちゃん、クイズしてるとき絶対悲しそうな顔してたし
でも今は吹っ切れた顔してる。なら俺らはそれで十分だよ」
「言ってくれてありがとな」と言ってふわっと割れ物を扱うかのように頭を撫でる手が、なんだかくすぐったくて、どうしようもなく嬉しくて、思わず彼への思いが口から飛び出しそうになる
でも、この関係が壊れてしまうかもしれないと思うと、今の私には到底そんなことは出来そうになかった
胸の中で思いだけが大きくなっていって、それが苦しくて、吐き出したくて、泣きたくなるくらい、辛くて
こんな風に頭を撫でてもらえているだけでも嬉しい筈なのに、その先を望んでしまって、酷く胸が、締め付けられる
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白菜(プロフ) - しぃさん» いえいえ!ご希望に添えたなら良かったです! 今回は話数が限られていたので、初めて直接うらツク内に書かせていただいたので少々展開等が変になっているかもしれませんが、そこも愛嬌ということにしておいてくださると嬉しいです(笑)リクエストありがとうございました (2020年2月2日 0時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 白菜さん» ごめんなさい!完結後にもかかわらずリクエストしてしまって…でも最高でした!もう推しのにやにや顔を想像して昇天しそうでした← (2020年2月1日 22時) (レス) id: 1457e73937 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 白菜さん» そうですね。以後気を付けます! (2020年1月27日 22時) (レス) id: 1457e73937 (このIDを非表示/違反報告)
まつりか(プロフ) - 白菜さん» 神ですよー!にしても少し回復したようで良かったです!私含め皆さんが白菜さんの事気にかけていたので、コメントを見てもっともっと元気を出して貰えたらと思います! (2020年1月27日 21時) (レス) id: e802cc95c8 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - しぃさん» ありがとうございます!リクエストの方ですが、あと二話ほどなら入るので短くはなりますがなんとか書いてみます!そして細かいかもしれませんが、次回からはお名前をsngwというように伏せていただけると助かります(笑) (2020年1月27日 21時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
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