4度目の人生では愛されたかった〖nightmare!Sans〗

17話 怯み ページ18

大丈夫だ、大丈夫だ、と自分に言い聞かせ続け、だいぶ気持ちが楽になった。
音も静まり返って、何も聞こえなくなった。

…と思ったら、何やら喋り声が聞こえる

ドア越しにそっと耳を当てて聞いてみた。




「───は──でいつ───ば───」



「─ん────で────」



「──じ──た────」






…殆ど聞き取ることが出来ない。
ただ、声色を聞いている感じ、4人居ることは分かった。
喧嘩は、音が消えた時にその内の1人が止めたと思われる。

……どんな方たちなのだろうか。
見知らぬ人というのは、少なからず恐怖を感じるものだ。しかも、先程激しい音で争っていた人達なのだから余計に恐怖が増す。

会いたくは無い…絶対に
クロスさんはいつ帰って来るのだろうか。



早く…誰か………助けて欲しい






ダメだよ、こんな気持ちでは余計に怖くなるだけだ。
ネガティブな事ばかり考えてはだめ…
でも、今の僕にはポジティブな感情が無い。
どうすれば良いのだろうか───





──そのときだった。

ドア越しに、足音が聞こえてきた。
しかも、その足音は段々大きくなっていっている。

…まずい。此方へ向かって来ている可能性が高い。
足音からしてクロスさんじゃない…
もしかしたら、さっき喧嘩していた人かもしれない
……怖い

……怖い



足音が増すごとに、僕の恐怖も増していく。
どんどん、どんどんと。





これは足音なのか。それとも僕の心拍の音なのか。
分からなくなるほどに、僕の心はドクドク波打っていた。



そして遂に、足音は扉の前でピタリと止まった。



逃げれば良かったのに、足がすくんで動かない。



立ち上がることすら出来ない。



…怖い



……怖いよ










──扉がガチャりと音を立てて開いた。














─そこには、真っ黒なスケルトンが立っており、僕を凝視していた。

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