15話 哀愁 ページ16
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Aside
「……あ、あれ……」
いつの間にか眠っていたようで、気が付くと僕はベッドの上に横たわっていた。
時計は無かったが、随分時間が経っている気がした。
だけど、まだクロスさんは帰って来ていないようで、部屋はしんと静まり返っていた。
レアルも眠らせたから、本格的に1人である。
寂しいな。
─寂しい……?
何故…、?、僕は感情が消えたはずじゃ、
─もしかしたら、戻った…とかなのか…?
…分からない。
考えていても埒が明かない。分からない。
そのまま、時間だけが過ぎていく。
─静かだ。誰も居ないから当たり前なのだが。
本当に静─────
ドッカーーン───ッ!!!!
「!?なっ…」
急に爆発音が響いた。下の方からだ。
何故だ、この家には誰も居なかったはず……
─いや、帰って来たのだ。クロスさんの言う『ヤバい奴ら』が。
しかも、よく聞き取れないが、大声で怒鳴っているような音が聞こえる。
それからも何かを叩きつける様な音、切りつけるような音、殴るような鈍い音、更なる怒鳴り声が響いた。
まるで争っている様だった。
それら音は更に頻度も大きさも増していき、それと共に、僕は息が詰まるような感覚がした。
胸の奥をギュッと握り締められるような。苦しい感覚が脳を伝ってくる。
……怖い、怖いよ
聞き覚えがあるんだ。こんな音。
全て自分に向けられた音だった。
痛くて、辛くて、苦しい音。
悲しくて、憎くて──泣きたくなるような
なんで僕は、こんなに怖がっているの
昔はこんなんじゃ無かった
──今の僕の心は、『寂しい』と『怖い』に支配されているんだ。
だって、今は
それ以外の感情が、分からないんだ
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まーにゃ(プロフ) - お前・・・・最高か!?いや天才だな!?神だ!!(この作品大好きです。作者様も神です) (2022年11月8日 17時) (レス) @page33 id: c10b1a3dfa (このIDを非表示/違反報告)
haa..(プロフ) - ヤバい......メア様も作品も神ぎる (2022年11月5日 0時) (レス) id: 893ce01b72 (このIDを非表示/違反報告)
奇跡 叶(プロフ) - なんなら今もみていましたから! (2022年10月30日 19時) (レス) id: d4674379cc (このIDを非表示/違反報告)
奇跡 叶(プロフ) - はい!いつまでもお待ちします! (2022年10月30日 19時) (レス) id: d4674379cc (このIDを非表示/違反報告)
しろのね(プロフ) - 奇跡 叶さん» 本当ですか…!?ありがとうございます!!!😭 今の所めっっっっちゃくちゃ長くなってしまう予定なのですが…完結させられるよう頑張りますね!!! (2022年10月30日 19時) (レス) id: 0693613cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろのね | 作成日時:2022年9月25日 21時